マイ・タイムラインとは?作り方と台風・家族防災で使う避難行動計画を詳しく解説
マイ・タイムラインとは、台風や大雨などの災害が近づく前から、家族や自分が「いつ」「何をするか」を時系列で決めておく避難行動計画です。避難情報が出てから慌てて考えるのではなく、平常時にハザードマップを見て、自宅の災害リスク、避難先、持ち出し品、家族の連絡方法、避難にかかる時間を整理しておくことで、逃げ遅れを防ぎやすくなります。この記事では、マイ・タイムラインとは何か、作り方、台風時の使い方、家族で話し合うポイント、デジタル・マイ・タイムライン、そして「しがマイ・タイムライン」を調べている人向けの確認点まで、実用的に詳しく解説します。
マイ・タイムラインとは何か
マイ・タイムラインとは、住民一人ひとりが自分の生活や住まいの条件に合わせて作る防災行動計画です。国土交通省は、台風などの接近による大雨で河川の水位が上昇するときに、自分自身がとる標準的な防災行動を時系列で整理し、自ら考えて命を守る避難行動の助けにするものとして説明しています。
ポイントは、「自分に合った計画」であることです。同じ町内に住んでいても、家族構成、住んでいる階、車の有無、避難にかかる時間、持病、ペット、勤務先、学校、介護の必要性によって、必要な行動は変わります。マイ・タイムラインは、自治体が出す避難情報を待つだけでなく、自分の生活に落とし込んで、早めに動くための道具です。
災害時は、判断することが一気に増えます。雨が強くなる、道路が混む、停電する、家族と連絡が取りにくくなる、避難所の混雑が気になる、ペットをどうするか迷う、仕事や学校の予定も気になる。そうした混乱の中でゼロから考えると、避難が遅れやすくなります。だからこそ、平常時に「この情報が出たら何をする」「この時間までに移動する」と決めておく意味があります。
タイムラインとマイ・タイムラインの違い
タイムラインは、災害の発生を前提に、関係機関が「いつ」「誰が」「何をするか」を時系列で整理した防災行動計画です。国、自治体、企業、住民などが連携して災害対応を進めるために使われます。一方、マイ・タイムラインは、住民一人ひとりや家族単位で作る個人向けの計画です。
| 種類 | 主な作成者 | 目的 |
|---|---|---|
| タイムライン | 国、自治体、防災機関、企業など | 関係機関が連携して災害対応を進める |
| マイ・タイムライン | 個人、家族、地域住民 | 自分や家族が逃げ遅れないよう行動を決める |
| デジタル・マイ・タイムライン | 個人がアプリやWebで作成 | 防災情報の通知と自分の行動計画を結びつける |
タイムラインが防災機関側の行動整理に役立つのに対し、マイ・タイムラインは「わが家はどうするか」を具体化するために使います。避難情報や気象情報は全員に同じように届いても、そこから実際に動けるかどうかは、家庭ごとの準備に左右されます。

マイ・タイムラインが台風や大雨で役立つ理由
マイ・タイムラインは、特に台風や大雨のような進行型災害で役立ちます。地震のように突然起こる災害と違い、台風や大雨は、数日前から予報が出ることがあります。もちろん予報には不確実性がありますが、早めに備える時間を作れる点が大きな特徴です。
台風が発生し、進路予想が出て、大雨や暴風の可能性が高まり、河川水位が上がり、自治体から避難情報が出る。この流れの中で、いつ買い物を済ませるか、いつ持ち出し品を準備するか、いつ家族へ連絡するか、いつ避難先へ移動するかを決めておくと、慌てにくくなります。
逃げ遅れを防ぐには「早めの基準」が必要
災害時には、「まだ大丈夫」「もう少し様子を見よう」と考えやすくなります。雨が強くなってから、道路が冠水してから、暗くなってからでは、安全な移動が難しくなることがあります。高齢者、乳幼児、障害のある人、妊娠中の人、ペットがいる家庭では、一般的な家庭よりも移動に時間がかかります。
マイ・タイムラインでは、避難開始の基準を先に決めます。たとえば、「警戒レベル3 高齢者等避難で祖父母と一緒に避難先へ移動する」「夜に大雨が予想される場合は明るいうちに親戚宅へ行く」「警戒レベル4 避難指示が出たら危険な場所から離れる」といった形です。
マイ・タイムラインが役立つ場面
- 台風が近づいているとき
- 線状降水帯や大雨の可能性があるとき
- 川の水位が上がりやすい地域に住んでいるとき
- 土砂災害警戒区域の近くに住んでいるとき
- 家族に避難に時間がかかる人がいるとき
- 避難先や移動手段を事前に決めておきたいとき

マイ・タイムライン作り方の全体像
マイ・タイムラインの作り方は、大きく分けると「リスクを知る」「避難先を決める」「行動を時系列に並べる」「家族で共有する」「定期的に見直す」という流れです。難しく考えすぎる必要はありません。最初から完璧な計画を作るより、まず一枚のメモとして作り、台風シーズン前や訓練後に直していくほうが続けやすくなります。
ステップ1:自宅と生活圏のリスクを知る
最初に確認するのはハザードマップです。自宅が洪水浸水想定区域に入っているか、想定浸水深はどのくらいか、土砂災害警戒区域に近いか、避難所までの道に川や低い場所があるかを確認します。自宅だけでなく、学校、職場、実家、よく通る道路、買い物先も見ておくと現実的です。
ハザードマップは自治体の公式サイトや国土交通省のハザードマップポータルサイトなどで確認できます。紙の地図が配布されている地域もあります。スマートフォンだけに頼ると停電や通信障害で見られないことがあるため、重要なページを印刷しておくのもよい方法です。
ステップ2:避難先を複数決める
避難先は、指定避難所だけとは限りません。安全な親戚宅、知人宅、ホテル、車で行ける安全な場所、自宅の上階での安全確保など、状況に応じて選択肢を持っておきます。ただし、自宅にとどまる場合は、浸水深、建物の構造、土砂災害の危険、停電や断水の可能性を考える必要があります。
避難先を決めるときは、ペットの受け入れ、乳幼児への対応、介護、持病、トイレ、駐車場、移動距離も確認します。災害時に初めて調べるのではなく、平常時に候補を決めておきましょう。
ステップ3:時間ごとの行動を並べる
マイ・タイムラインの中心は、時間ごとの行動整理です。台風接近の数日前、前日、当日、避難情報が出たとき、雨が強まる前、避難後に分けて、何をするかを書きます。たとえば、台風接近3日前は予定変更と買い物、前日は持ち出し品の準備、当日は家族連絡と避難開始、といった形です。
| タイミング | 行動例 | 確認する情報 |
|---|---|---|
| 3日前〜2日前 | 天気予報確認、予定変更、備蓄確認、家族連絡 | 台風進路、気象情報、自治体情報 |
| 前日 | 持ち出し品準備、スマホ充電、車の燃料確認、避難先連絡 | 大雨・暴風の見込み、避難所情報 |
| 当日朝 | 家族の居場所確認、雨戸や排水口確認、早期避難の判断 | 警戒レベル、キキクル、河川水位 |
| 警戒レベル3 | 高齢者等は避難開始、避難に時間がかかる家庭も移動 | 高齢者等避難、自治体発表 |
| 警戒レベル4 | 危険な場所から避難 | 避難指示、避難経路の状況 |
| 避難後 | 安否連絡、情報確認、無理に戻らない | 自治体情報、道路情報、気象情報 |

家族で作るマイ・タイムライン
マイ・タイムラインは、一人で作るより家族で作るほうが実用的です。災害時は、家族全員が同じ場所にいるとは限りません。仕事、学校、買い物、通院、介護、習い事など、日中はそれぞれ別の場所にいることがあります。家族で作ることで、誰が誰へ連絡するか、誰が何を持つか、誰を迎えに行くか、迎えに行かないほうが安全な場合はどうするかを話し合えます。
家族会議で決めること
- 自宅周辺の浸水や土砂災害リスク
- 避難先の第一候補、第二候補
- 徒歩、車、公共交通の使い分け
- 高齢者、子ども、ペットの避難方法
- 持ち出し品の担当
- 連絡が取れないときの集合場所
- 警戒レベル3や4で何をするか
- 夜間に大雨が予想されるときの行動
家族で話し合うと、思わぬ課題が見つかります。高齢の家族が避難所まで歩けない、子どもの迎えに行く道が冠水しやすい、ペットを連れて行ける避難先が分からない、車が一台しかない、薬や医療機器が必要、スマートフォンの充電が不安、といった課題です。マイ・タイムラインは、そうした課題を早めに見つけるための道具でもあります。
家族で作るときの注意
家族の中で防災への意識に差があると、話し合いが進みにくいことがあります。「大げさだ」「今まで大丈夫だった」と言われることもあるかもしれません。その場合は、恐怖をあおるより、ハザードマップや自治体情報を見ながら、具体的に話すと進めやすくなります。
また、避難の判断を一人に任せないことも大切です。家族の誰かが「そろそろ避難を考えよう」と言ったら、必ず情報を確認する。高齢者等避難が出たら準備を始める。夜に大雨が予想されるときは明るいうちに移動する。こうしたルールを決めておくと、正常性バイアスや同調バイアスによる遅れを減らしやすくなります。

台風マイ・タイムラインの作り方
台風のマイ・タイムラインでは、接近前から通過後までを時系列で考えます。台風は進路や強さが変わることがありますが、数日前から備えられる点が大きな特徴です。早めに準備するほど、危険な時間帯に外へ出る必要が減ります。
台風3日前から2日前
この段階では、台風の進路や影響範囲を確認します。買い物、通院、仕事、学校、旅行、屋外作業の予定を見直し、不要不急の外出を減らす準備をします。水、食料、常備薬、電池、モバイルバッテリー、簡易トイレ、ペット用品を確認し、不足があれば早めに補充します。
この時点で避難先候補にも連絡しておくと安心です。親戚宅や知人宅へ避難する可能性がある場合、急に行くより事前に相談しておくほうがスムーズです。
台風前日
前日は、家の外回りを確認します。飛ばされやすい物を屋内へ入れる、排水口や雨どいの周辺を確認する、雨戸やシャッターを閉める、車の燃料を確認する、スマートフォンやモバイルバッテリーを充電する、持ち出し品を玄関近くに置くなどを行います。
ただし、風雨が強まり始めたら屋外作業はやめてください。屋根に上がる、川や用水路を見に行く、強風の中で物を固定する、といった行動は危険です。マイ・タイムラインでは、屋外作業を「いつまでに終えるか」も決めておくと安全です。
台風当日
当日は、自治体の避難情報、気象庁の情報、キキクル、河川水位、道路状況を確認します。危険な区域に住んでいる場合は、雨や風が強くなる前に避難することを考えます。特に夜に大雨が予想される場合は、明るいうちの移動を優先してください。
車で避難する場合は、冠水しやすい道、アンダーパス、川沿い、低い土地を避けます。雨が強くなってからの車移動は、視界が悪く、水深も分かりにくくなります。徒歩避難も同様に、暗くなってからや水が流れ始めてからでは危険です。
台風マイ・タイムラインの合言葉
- 買い物は早めに終える
- 屋外作業は風雨が強まる前に終える
- 避難先へ事前に連絡する
- 警戒レベル3で時間がかかる人は動く
- 警戒レベル4までに危険な場所から離れる

デジタル・マイ・タイムラインとは
デジタル・マイ・タイムラインとは、マイ・タイムラインとスマートフォンアプリなどの防災情報通知を組み合わせた仕組みです。国土交通省は、台風接近時などに「いつ」「何をするのか」を住民一人ひとりに合わせて時系列で整理した避難行動計画と、防災情報のプッシュ通知などデジタル技術を融合させたものとして説明しています。
紙のマイ・タイムラインは家族で見やすく、書き込みやすい利点があります。一方、デジタル版は通知を受け取れる、スマートフォンで持ち歩ける、リンクから防災情報へ移動しやすい、家族で共有しやすい場合がある、といった利点があります。どちらか一方に絞るのではなく、紙とデジタルを併用するのがおすすめです。
デジタル版を使うときの注意
デジタル・マイ・タイムラインは便利ですが、スマートフォンの電池切れ、通信障害、アプリ通知の見落とし、ログインできない、家族が同じアプリを使っていない、といった弱点もあります。大事な情報は紙にも残し、避難先や連絡先はオフラインでも確認できるようにしておきましょう。
また、アプリの通知は地域設定が正しくないと意味が薄れます。自宅、勤務先、実家、学校など、必要な地域を登録し、通知設定を確認してください。通知が来たらどう行動するかまで決めておくことが重要です。

しがマイ・タイムラインを調べている人へ
「しがマイタイムライン」や「しがマイ・タイムライン」と検索している人は、滋賀県が作成したマイ・タイムラインのツールを探している可能性があります。滋賀県の公式ページによると、「しがマイ・タイムライン」は、自分自身の生活条件や住まいの立地条件、災害リスクなどを踏まえ、一人ひとりに合った避難の準備から避難完了までの行動計画を考えるツールとして作成されています。
滋賀県は琵琶湖、河川、山地、低地など地域によって災害リスクが異なります。しがマイ・タイムラインでは、滋賀県で起こりやすい風水害について学びながら、自分や家族の避難行動を考えられるようになっています。対象者は小学4年生から大人まで使える内容とされており、学校や家庭での防災学習にも活用しやすい形です。
しがマイ・タイムラインで確認したいこと
- 自宅や学校、職場の災害リスク
- 滋賀県内で起こりやすい風水害
- 避難にかかる時間
- 避難先と移動方法
- 家族や友人との連絡方法
- 避難開始のタイミング
しがマイ・タイムラインの資料やダウンロード情報は、滋賀県の公式ページで確認できます。地域独自の資料は、全国向けの説明よりも生活に近い例が含まれることがあります。滋賀県に住んでいる人、通学・通勤している人、家族が滋賀県にいる人は、地域のハザードマップと合わせて確認しましょう。

マイ・タイムラインに入れるべき情報
マイ・タイムラインには、災害時に迷いやすい情報を入れます。きれいな表にすることより、実際に使えることが大切です。紙一枚でも、スマートフォンのメモでも、家族が見て分かる形にしましょう。
基本情報
- 家族の名前と連絡先
- 避難先の候補
- 避難先までの移動時間
- 避難経路
- 持ち出し品
- 常備薬や医療情報
- ペット情報
- 親戚・知人・学校・職場の連絡先
行動の基準
行動の基準は、できるだけ具体的に書きます。「危なくなったら避難」ではなく、「警戒レベル3で祖母と移動」「夜に大雨が予想される場合は17時までに親戚宅へ」「避難指示が出たら川沿いの道を避けて指定避難所へ」と書くと、実際に使いやすくなります。
ただし、災害は計画どおりに進むとは限りません。避難先が開設されていない、道路が通れない、家族と連絡が取れない、体調が悪い、ペットを連れて行けない、といった事態も考えられます。第二候補、第三候補を用意しておくと、行き詰まりにくくなります。

マイ・タイムライン作成でよくある失敗
マイ・タイムラインは、作っただけで安心してしまうことがあります。しかし、実際に使える計画にするには、よくある失敗を避ける必要があります。
避難開始が遅すぎる
最も注意したいのは、避難開始の設定が遅すぎることです。警戒レベル4が出てから準備を始める、雨が強くなってから荷物をまとめる、道路が冠水してから車で出る、という計画では危険です。避難に時間がかかる人がいる場合は、警戒レベル3の段階で動けるようにします。
避難経路を一つしか考えていない
避難所までの道が一つしかないと思い込むと、その道が冠水したときに困ります。川沿いの道、低い道路、アンダーパス、橋、山沿いの道は、大雨時に使えないことがあります。複数の経路を確認し、危険な道を避ける計画にしましょう。
家族の生活時間を考えていない
家族全員が家にいる前提で作ると、平日の昼間に使いにくくなります。子どもが学校にいる、親が職場にいる、高齢者がデイサービスにいる、家族が車を使っている、という状況でもどうするかを考えます。
見直しをしていない
引っ越し、進学、転職、車の有無、家族の体調、ペット、避難所の変更、ハザードマップの更新によって、必要な行動は変わります。マイ・タイムラインは一度作って終わりではなく、年に一度、台風シーズン前、家族構成が変わったときに見直しましょう。
作成後の見直しポイント
- 避難先は今も使えるか
- 避難経路に危険な場所はないか
- 家族の連絡先は変わっていないか
- 持ち出し品の期限は切れていないか
- 高齢者や子どもの移動時間は変わっていないか
- スマートフォンの防災アプリ設定は正しいか

在宅避難とマイ・タイムライン
避難というと避難所へ行くことを思い浮かべがちですが、災害の種類や自宅の条件によっては、在宅避難や垂直避難が選択肢になることもあります。ただし、これは「家にいたいから残る」という意味ではありません。ハザードマップ、建物の安全性、浸水深、土砂災害の危険、ライフライン、家族の状態を確認したうえで判断する必要があります。
マイ・タイムラインには、「自宅にとどまれる条件」と「避難する条件」を分けて書いておくと役立ちます。たとえば、浸水想定が浅く、建物の上階で安全確保できる場合でも、停電、断水、トイレ、食料、医療機器、暑さ寒さへの備えが必要です。土砂災害の危険がある場所では、屋内にとどまる判断が危険になることがあります。
在宅避難を考えるときの確認
- 自宅が浸水想定区域や土砂災害警戒区域に入っているか
- 想定浸水深と建物の階数
- 停電・断水時に数日過ごせる備蓄があるか
- トイレ、飲料水、食料、常備薬があるか
- 暑さ寒さをしのげるか
- 救助が必要になったとき連絡できるか
在宅避難を選ぶ場合でも、状況が悪化したら避難が必要になることがあります。マイ・タイムラインでは、家にいる場合の行動と、避難へ切り替える条件を両方決めておくと安全です。

マイ・タイムラインと避難情報の関係
マイ・タイムラインは、自治体の避難情報や気象情報と組み合わせて使います。自分だけの判断で「まだ大丈夫」と決めるのではなく、警戒レベル、避難情報、キキクル、河川水位、土砂災害警戒情報などを確認し、自分の計画に当てはめます。
警戒レベルを行動に変える
| 情報の目安 | マイ・タイムラインでの行動例 |
|---|---|
| 警戒レベル1・2相当 | 情報収集、予定変更、持ち出し品確認 |
| 警戒レベル3 高齢者等避難 | 避難に時間がかかる人は移動開始。家族全員が準備完了 |
| 警戒レベル4 避難指示 | 危険な場所にいる人は避難。周囲の様子を待たない |
| 警戒レベル5 緊急安全確保 | すでに危険が切迫。移動が危険な場合は命を守る最善の行動 |
重要なのは、警戒レベル5を待たないことです。マイ・タイムラインは、危険が切迫してからではなく、危険が高まる前に行動するための計画です。特に危険区域に住んでいる人は、警戒レベル4までに安全な場所へ移動することを前提に考えます。

マイ・タイムラインを紙で作るかデジタルで作るか
紙とデジタルにはそれぞれ利点があります。紙は家族で見やすく、壁や冷蔵庫に貼れる、子どもや高齢者にも分かりやすいという良さがあります。デジタルは、スマートフォンで持ち歩ける、防災情報のリンクや通知と組み合わせやすい、更新しやすいという良さがあります。
おすすめは併用
実用面では、紙とデジタルの併用がおすすめです。家族会議では紙に書き込み、完成したものを写真に撮ってスマートフォンに保存します。デジタル版や防災アプリを使う場合も、避難先、連絡先、持ち出し品、避難開始基準は紙に残しておくと安心です。
災害時には、スマートフォンの電池が切れる、通信が混み合う、アプリが開けない、家族が端末を持っていない、ということが起こります。逆に紙だけだと、外出先で確認できないことがあります。両方に残しておくことで、弱点を補えます。

マイ・タイムラインを地域や学校で作る
マイ・タイムラインは家庭で作るだけでなく、地域の防災講座、学校の授業、自治会、職場研修でも作ることができます。国土交通省は、他者の意見を参考に自分自身に置き換えて気づくこともあるため、ワークショップ形式による検討を推奨しています。
地域で作ると、自分だけでは気づかなかった危険に気づくことがあります。「この道は大雨で水がたまりやすい」「この橋は通れなくなることがある」「この避難所は坂道がきつい」「高齢者だけの世帯が多い」といった地域の実感は、地図だけでは分かりにくい情報です。
学校で作る場合
学校でマイ・タイムラインを作る場合は、子どもだけで完結させず、家庭に持ち帰って家族と話し合うことが重要です。子どもが避難先を知っていても、保護者が別の場所を考えていると混乱します。学校、家庭、地域で情報をつなぐことで、実際に使える計画になります。
地域で作る場合
自治会や自主防災組織で作る場合は、個人情報に配慮しながら、避難に支援が必要な人、声かけが必要な世帯、危険な道、避難所の課題を共有します。ただし、個人の避難判断を地域任せにしすぎないことも大切です。最終的には、各家庭が自分の行動基準を持つ必要があります。

マイ・タイムライン作成に役立つ公式情報
マイ・タイムラインを作るときは、体験談やSNSだけでなく、公式情報を確認しましょう。国土交通省のマイ・タイムラインページでは、マイ・タイムラインの考え方、検討のポイント、ガイド、パンフレット、デジタル・マイ・タイムラインに関する情報が紹介されています。滋賀県には、しがマイ・タイムラインの公式ページがあります。
- 国土交通省「マイ・タイムライン」
- 国土交通省「タイムライン」
- 滋賀県「しがマイ・タイムライン」
- 気象庁
- 市区町村のハザードマップ、避難所情報、防災メール
自治体によっては、地域版のマイ・タイムライン作成シートや講座、アプリ、動画を用意している場合があります。自分の地域名と「マイ・タイムライン」で検索し、公式ページを確認してみましょう。

まとめ:マイ・タイムラインは家族の避難を先に決める道具
マイ・タイムラインとは、台風や大雨などの災害に備えて、自分や家族が「いつ」「何をするか」を時系列で決めておく避難行動計画です。ハザードマップでリスクを知り、避難先を決め、警戒レベルや避難情報に合わせて行動を整理することで、逃げ遅れを防ぎやすくなります。
作り方の基本は、リスクを知る、避難先を決める、時間ごとの行動を書く、家族で共有する、定期的に見直すことです。紙でもデジタルでも構いませんが、災害時に使えるよう、家族全員が見られる形にしておきましょう。
大切なのは、避難情報が出てから慌てて考えるのではなく、平常時に「わが家はどうするか」を決めておくことです。台風シーズン前、家族が集まる日、防災訓練の後などに、ぜひ一度マイ・タイムラインを作ってみてください。
