オーブンの地震対策|オーブンレンジの落下・転倒・火災を防ぐ固定方法と注意点
キッチンの地震対策で見落とされやすいのが、オーブンやオーブンレンジです。食器棚や冷蔵庫の転倒防止は意識していても、重いオーブンレンジが棚から滑り出す、レンジ台ごと動く、使用中の地震で熱い皿が落ちるといった危険まで考えている家庭は多くありません。
オーブンは本体が重く、扉が前に開き、熱を持つ家電です。地震で落下すればけがにつながりますし、周囲の可燃物や電源コードの状態によっては火災リスクもあります。特に高い棚、奥行きの足りないレンジ台、キャスター付きワゴン、冷蔵庫の上などに置いている場合は注意が必要です。
この記事では、オーブンの地震対策として、置き場所の見直し、耐震マットや転倒防止ベルトの使い方、レンジ台や棚の固定、使用中に地震が来たときの対応、地震後の安全確認まで詳しく解説します。オーブン本体だけでなく、キッチン全体の安全を見直すきっかけにしてください。
はじめに:オーブンの地震対策は「落下・移動・火災」を防ぐことが大切
オーブンの地震対策で最初に考えたいのは、「落ちないこと」「動かないこと」「火災につながらないこと」です。重い家電が高い場所から落ちると、床や家具を傷つけるだけでなく、人に当たれば大きなけがにつながります。揺れで手前に滑り出すだけでも、扉が開いたり、コードが引っ張られたりして危険です。
また、オーブンやオーブンレンジは調理中に熱を持ちます。使用中に地震が来た場合、熱い皿や食品、庫内、ガラス扉に触れてやけどをするおそれがあります。近くに紙類、布巾、食品パッケージなどが置かれていれば、火災の原因になることもあります。
対策の基本は、本体だけを固定するのではなく、置き場所、棚、レンジ台、周囲の物、電源コードまでまとめて見直すことです。耐震グッズを貼る前に、まずは「そもそも安全な場所に置けているか」を確認しましょう。

オーブンは地震でどんな危険がある?
棚やレンジ台から落下する
オーブンレンジは見た目以上に重量があります。高い棚や細いラックに置いていると、大きな揺れで前方へ滑り、落下することがあります。落下した家電は簡単に動かせないこともあり、避難動線をふさいだり、床にガラス片や部品が散らばったりする危険があります。
揺れで手前に滑り出す
完全に落下しなくても、揺れで数センチから数十センチ動くことがあります。手前に滑り出すと、重心が不安定になり、その後の余震で落ちやすくなります。コードが引っ張られてコンセントやプラグに負担がかかることもあります。
扉が開いて中のものが飛び出す
オーブンレンジの扉は前に開く構造です。揺れで扉が開いたり、庫内の皿や食品が動いたりすると、熱いものや割れ物が飛び出す可能性があります。調理中であれば、やけどの危険も高くなります。
使用中の地震でやけどや火災につながる
調理中に地震が来ると、熱い庫内や容器に注意が向きがちですが、揺れている最中に近づくのは危険です。転倒した物、落下物、熱い皿、コードの損傷が重なると、やけどや火災につながる可能性があります。
電源コードやコンセント周りが傷む
本体が動くと、電源コードが引っ張られることがあります。プラグが斜めに抜けかけたり、コードが家具に挟まったり、コンセント周りにほこりがたまっていたりすると、地震後の使用時にトラブルの原因になります。

地震対策が必要なオーブンの種類
オーブンレンジ
家庭で最も多いのが、電子レンジとオーブン機能を兼ねたオーブンレンジです。本体が重く、扉が前に開き、使用時に熱を持つため、地震対策の優先度は高い家電です。レンジ台やキッチン棚の上に置いている場合は、固定方法を確認しましょう。
電子レンジ
電子レンジも重量があり、棚から滑り落ちる危険があります。オーブン機能がなくても、落下すればけがや破損につながります。特に一人暮らしで冷蔵庫の上に置いている場合は、安定性を見直す必要があります。
トースター
トースターはオーブンレンジより軽いものが多いですが、使用中は高温になります。地震で落下したり、近くの紙類や布に接触したりすると危険です。軽いから大丈夫と考えず、滑り止めや周囲の整理を行いましょう。
ビルトインオーブン
ビルトインオーブンは家具やキッチン設備に組み込まれているため、卓上型より落下しにくい場合があります。ただし、地震後に扉、庫内、配線、ガスや電気の状態を確認せず使うのは避けましょう。異常があれば使用を中止し、専門業者やメーカーに相談します。
卓上オーブン
卓上オーブンは置き場所の自由度が高い分、不安定な棚やワゴンに置かれやすい家電です。足元が滑りやすい、コードが引っ張られている、近くに可燃物がある場合は、早めに見直しましょう。

オーブンレンジが地震で落ちやすい置き場所
高い棚の上
目線より高い棚にオーブンレンジを置くのは危険です。揺れで落下した場合、頭や肩に当たる可能性があります。取り出し時にも熱い皿を高い位置から下ろすことになり、普段の使用でも危険が増えます。
奥行きが足りないレンジ台
本体の奥行きに対して台が浅いと、少し滑っただけで落下しやすくなります。脚が台の端に近い、扉を開けると手前に重心がかかる、後ろの放熱スペースを確保するために本体が前に出ている場合は注意しましょう。
キャスター付きワゴン
キャスター付きワゴンは便利ですが、地震時には動きやすい家具です。ストッパーをかけていても、大きな揺れではワゴンごと移動することがあります。重いオーブンを置くなら、ワゴンの耐荷重と安定性を必ず確認しましょう。
冷蔵庫の上
一人暮らしの部屋などで見かける置き方ですが、冷蔵庫の上は揺れで家電が動きやすく、落下すれば非常に危険です。冷蔵庫自体も地震で動くことがあります。可能であれば、低く安定したレンジ台へ移動することをおすすめします。
食器棚の中段・上段
食器棚の中段や上段に置く場合、棚そのものの固定ができているかが重要です。オーブン本体を耐震マットで固定しても、棚が倒れれば意味がありません。棚の耐荷重、壁固定、扉のロックも合わせて見直しましょう。

まず見直したいオーブンの置き場所
できるだけ低い位置に置く
重い家電は、できるだけ低い位置に置くのが基本です。低い位置なら落下時の衝撃を抑えやすく、普段の出し入れも安全になります。小さな子どもがいる家庭では、手が届きすぎない高さとのバランスも考えましょう。
奥行きに余裕のある台を選ぶ
オーブンレンジの脚がしっかり台に乗り、前後左右に余裕がある台を選びます。放熱スペースを確保したうえで、前に飛び出しすぎない配置が理想です。台の奥行きが足りない場合は、固定グッズでごまかすより置き場所を変える方が安全です。
安定した水平な場所に置く
ぐらつく棚、傾いた台、薄い天板のラックは避けましょう。オーブンレンジは扉を開けたときに前方へ力がかかります。普段の開閉で揺れる台は、地震時にも不安定になりやすいです。
扉の開閉スペースを確保する
扉が壁や棚に当たる、手前に物がある、皿を置く場所がない配置は危険です。熱い食品を取り出すときに慌てる原因になります。地震対策としてだけでなく、普段の安全にも関わります。
避難動線をふさがない場所に置く
万が一オーブンが動いたり落下したりしても、玄関や廊下への動線をふさがない場所に置くことが大切です。キッチンの通路が狭い場合は、落下物が避難経路をふさがないか確認しましょう。

オーブンの地震対策で使える固定グッズ
耐震マット
耐震マットは、家電の脚の下に敷いて滑りを抑えるグッズです。オーブンレンジに使う場合は、本体の重量に対応しているものを選び、熱や油汚れの影響を受けにくい場所に正しく設置します。放熱を妨げないことも重要です。
滑り止めシート
滑り止めシートは、比較的軽いトースターや小型家電に使いやすい対策です。ただし、強い揺れへの効果は商品や設置状況によって異なります。重いオーブンレンジでは、耐震マットやベルトなどと組み合わせて考えましょう。
転倒防止ベルト
転倒防止ベルトは、家電や家具を壁や棚に固定するためのグッズです。オーブンレンジに使う場合は、貼り付け面の強度、本体の素材、放熱口の位置、扉の開閉を必ず確認します。メーカーの注意事項に反する使い方は避けてください。
耐震ストッパー
手前への飛び出しを抑えるために、棚の前端にストッパーを付ける方法もあります。オーブン本体を完全に固定するものではありませんが、滑り出し対策として役立つ場合があります。扉の開閉や掃除のしやすさも考えて選びます。
レンジ台の固定器具
オーブン本体だけでなく、レンジ台そのものを固定する器具も重要です。レンジ台が揺れで移動すれば、本体を固定していても危険が残ります。壁固定、突っ張り、キャスターロックなど、台に合った方法を選びましょう。
棚そのものの転倒防止器具
食器棚やラックにオーブンを置いている場合、棚全体の転倒防止が必要です。突っ張り棒、L字金具、ベルト式固定などを使い、棚が倒れないようにします。重い家電はできるだけ下段へ置くのが基本です。

耐震マットでオーブンを固定するときの注意点
本体の重量に対応しているか確認する
耐震マットには対応重量があります。オーブンレンジは重いものが多いため、家庭にあるマットを何となく使うのではなく、商品の表示を確認しましょう。重量に合わないものを使うと、十分な効果が期待できません。
熱がこもる場所には注意する
オーブンは使用時に熱を持ちます。耐震マットや粘着素材が熱の影響を受ける場所にあると、劣化や変形の原因になることがあります。放熱口や高温になる部分をふさがないようにしましょう。
脚の位置に合わせて貼る
耐震マットは、本体の脚や荷重がかかる位置に合わせて設置します。位置がずれていると、効果が落ちたり、本体が不安定になったりします。設置前に本体を少し持ち上げ、脚の位置を確認しましょう。
汚れや油分を拭き取ってから使う
キッチン周りは油やほこりが付きやすい場所です。耐震マットを貼る前に、台と本体の接地面をきれいに拭き取りましょう。汚れが残っていると粘着力が落ちることがあります。
定期的に劣化を確認する
耐震マットは一度設置して終わりではありません。時間が経つと、ほこり、油、熱、湿気で劣化することがあります。掃除のタイミングで、ずれ、変形、べたつき、硬化がないか確認しましょう。

オーブンレンジに転倒防止ベルトは使える?
本体に直接貼れるか確認する
転倒防止ベルトを使う場合、本体に直接貼れる素材か確認が必要です。表面加工によっては粘着が弱くなる場合があります。また、貼り付けることでメーカー保証や安全上の注意に影響しないかも確認しましょう。
壁や棚側の強度を確認する
ベルトの片側を壁や棚に固定しても、固定先が弱ければ意味がありません。薄い化粧板、ぐらつくラック、弱い壁紙だけに貼ると、大きな揺れで外れる可能性があります。固定先の強度を必ず確認しましょう。
排気口や放熱スペースをふさがない
オーブンレンジには排気口や放熱スペースがあります。ベルトや固定具でそこをふさぐと、故障や過熱の原因になる可能性があります。必ず取扱説明書で必要な空間を確認し、放熱を妨げない方法を選びます。
扉の開閉を妨げない
ベルトの位置によっては、扉が開きにくくなったり、皿の出し入れを妨げたりします。普段の使いやすさが悪くなると、いつの間にか外してしまうこともあります。安全と使いやすさの両方を確認しましょう。
メーカーの注意事項を確認する
家電には、設置場所や放熱スペース、上に物を置かないなどの注意事項があります。固定グッズを使う前に、取扱説明書やメーカーの案内を確認しましょう。安全のための対策が、逆に故障や火災リスクを高めないようにすることが重要です。

レンジ台・キッチン棚ごと固定する地震対策
レンジ台を壁に固定する
オーブン本体を固定しても、レンジ台が動けば危険です。背の高いレンジ台やラックは、壁に固定することを検討しましょう。賃貸の場合は、穴を開けない固定具や突っ張り式の対策を選ぶ方法もあります。
食器棚を突っ張り棒やL字金具で固定する
食器棚にオーブンを置いている場合は、棚の転倒防止が優先です。突っ張り棒は天井との隙間や設置面の強度が重要です。L字金具は強固ですが、壁に穴を開ける必要があるため、住宅の条件に合わせて選びます。
キャスター付きならストッパーをかける
キャスター付きワゴンを使っている場合は、普段からストッパーをかける習慣をつけましょう。ただし、ストッパーだけで大地震に十分とは限りません。重い家電を置くなら、より安定した台への変更も検討します。
重い家電は下段に置く
重いものを上に置くほど、棚は不安定になります。オーブンレンジ、炊飯器、ホットプレートなどの重い家電は、できるだけ低い段に配置しましょう。上段には軽いものを置くのが基本です。
棚板の耐荷重を確認する
棚板には耐荷重があります。オーブンレンジの重量に加え、開閉時の力、上に置いた物、地震時の揺れも考えると、余裕のある耐荷重が必要です。古い棚やたわみのある棚は、早めに見直しましょう。

オーブン周りの落下物対策
上に物を置かない
オーブンレンジの上に食品、皿、調味料、布巾などを置くのは避けましょう。地震時に落ちるだけでなく、使用中の熱で危険になることがあります。上部は放熱スペースとしても空けておく必要があります。
調味料や食器を近くに置きすぎない
オーブンの近くに瓶入り調味料や食器を置いていると、地震で倒れたり割れたりすることがあります。特にガラス瓶は割れると危険です。棚の中に入れる、滑り止めを使う、扉にロックを付けるなどの対策をしましょう。
ガラス製品を周囲に置かない
オーブンの扉や皿だけでなく、周囲のガラス製品にも注意が必要です。割れたガラスが床に散らばると、地震後の避難や片付けが危険になります。キッチンにはスリッパや厚底の靴も備えておくと安心です。
コード周りを整理する
コードが引っ張られた状態、束ねたままの状態、家具に挟まった状態は危険です。地震で本体が動いたときにコードへ負担がかからないよう、余裕を持たせつつ、足に引っかからないよう整理しましょう。
扉の前に物を置かない
扉の前に物があると、調理中に熱い皿を取り出すときに危険です。地震時には落下物で扉が開かなくなることもあります。オーブンの前は、普段からすっきり空けておきましょう。

使用中に地震が来たときの対応
まず身の安全を優先する
調理中に地震が来ると、火や家電が気になって近づきたくなります。しかし、揺れている最中に無理にオーブンへ近づくのは危険です。まずは身を守り、落下物から離れ、揺れがおさまるのを待ちましょう。
揺れている最中に無理に近づかない
熱い皿、ガラス扉、棚からの落下物、床の割れ物など、キッチンには危険が多くあります。揺れが続いている間は、無理に電源を切ったり扉を開けたりしないことが大切です。
揺れがおさまってから電源を確認する
揺れがおさまったら、周囲の安全を確認したうえで、電源や本体の状態を見ます。異常な音、煙、焦げ臭さ、コードの損傷がある場合は使用を中止し、プラグを抜ける状況なら安全を確認して抜きます。
熱い皿や庫内に触らない
地震直後は慌てて庫内を確認したくなりますが、熱い皿や庫内に触るとやけどの危険があります。耐熱ミトンを使い、足元に割れ物がないか確認してから行動しましょう。
焦げ臭い・異音がある場合は使用をやめる
地震後に焦げ臭い、煙が出る、異音がする、扉が閉まりにくい、表示がおかしいといった異常がある場合は、使用をやめましょう。自己判断で使い続けず、メーカーや販売店、専門業者に相談してください。

地震後にオーブンを使う前のチェック
本体がずれていないか確認する
地震後は、本体が元の位置からずれていないか確認します。脚が台からはみ出している、前に出ている、斜めになっている場合は、そのまま使わないでください。余震で落下する危険があります。
扉がきちんと閉まるか確認する
扉が歪んでいたり、閉まりにくかったりする場合は、加熱時の安全に関わります。電子レンジ機能がある機種では特に注意が必要です。違和感がある場合は使用を控えましょう。
コードやプラグに傷がないか見る
コードが引っ張られたり、家具に挟まったりしていないか確認します。プラグが曲がっている、コードの被覆が傷んでいる、焦げ跡がある場合は使わないでください。
庫内に割れや変形がないか確認する
庫内の皿、回転台、棚板、ガラス部分に割れや変形がないか確認します。割れた部品をそのまま使うと危険です。部品交換や修理が必要な場合があります。
異臭・煙・異音がないか確認する
地震後に初めて使うときは、短時間の動作でも異臭、煙、異音がないか注意します。不安がある場合は無理に使わず、専門窓口に相談しましょう。

オーブンの地震対策で火災を防ぐポイント
可燃物を近くに置かない
紙袋、食品パッケージ、布巾、キッチンペーパー、ビニール袋などは、オーブン周りから離しておきましょう。地震で位置がずれ、熱源に近づくこともあります。
コンセント周りのほこりを掃除する
キッチンは油分やほこりがたまりやすい場所です。コンセント周りにほこりがあると、湿気や熱と組み合わさってトラブルの原因になることがあります。定期的に掃除しましょう。
たこ足配線を避ける
オーブンレンジは消費電力が大きい家電です。たこ足配線や容量不足の延長コードは避け、取扱説明書に従った電源を使います。地震対策以前に、日常の火災予防として重要です。
使用中は長時間離れない
オーブン調理中に長時間離れると、地震や焦げ、異常に気づくのが遅れます。特に高温調理中は、できるだけ近くで様子を確認しましょう。
地震後に異常があれば使わない
地震後に少しでも異常がある場合は、使用を中止します。停電復旧後に自動で通電する機器や、プラグが抜けかけている状態にも注意しましょう。

キッチン全体で考える地震対策
食器棚の扉にロックを付ける
オーブンの近くに食器棚がある場合、扉が開いて食器が飛び出す危険があります。扉ロックや耐震ラッチを取り付けると、落下物を減らしやすくなります。
包丁や調理器具の飛び出しを防ぐ
包丁、キッチンばさみ、重い鍋などが飛び出すと危険です。引き出しのロック、収納方法の見直し、重いものを下に置く工夫をしましょう。
冷蔵庫の転倒防止も行う
キッチンで大きな危険になるのが冷蔵庫です。オーブンレンジが無事でも、冷蔵庫が倒れれば避難動線をふさぐ可能性があります。冷蔵庫の固定も合わせて行いましょう。
電子レンジ以外の家電も固定する
炊飯器、電気ケトル、トースター、コーヒーメーカーなども地震で動くことがあります。熱湯やガラス部品がある家電は特に注意が必要です。
避難経路をふさがない配置にする
地震後にキッチンから安全に出られるか確認しましょう。落下した家電、割れた食器、倒れた棚が通路をふさがない配置にすることが大切です。

賃貸住宅でできるオーブンの地震対策
壁に穴を開けない耐震グッズを選ぶ
賃貸では壁に穴を開けにくい場合があります。その場合は、耐震マット、滑り止め、突っ張り式の固定具、家具と天井の隙間を利用する対策など、原状回復しやすい方法を選びましょう。
耐震マットや滑り止めを使う
手軽に始めやすいのは耐震マットや滑り止めです。設置面をきれいにして、対応重量や耐熱性を確認して使います。小さな対策でも、何もしないより安全性を高められます。
低い位置に置き替える
賃貸で固定が難しい場合でも、置き場所を低くすることはできます。冷蔵庫の上や高い棚から、安定した低い台へ移すだけでも危険を減らせます。
突っ張り式の棚固定を検討する
食器棚やレンジラックを使っている場合は、突っ張り式の固定を検討します。天井や床の強度、設置面の状態によって効果が変わるため、説明書に従って正しく設置しましょう。
原状回復しやすい方法を選ぶ
賃貸では、退去時に戻せる対策を選ぶことも大切です。粘着タイプは跡が残る場合があるため、使用前に素材との相性を確認しましょう。

一人暮らしのオーブン地震対策
小型オーブンでも油断しない
一人暮らし用の小型オーブンやトースターでも、落下すればけがや火災につながります。軽いから大丈夫と考えず、滑り止めや置き場所の見直しを行いましょう。
レンジ台の安定性を確認する
安価なラックや細いワゴンにレンジを置いている場合、地震時に不安定になることがあります。棚板がたわんでいないか、ぐらつきがないか、キャスターが動かないか確認しましょう。
ワンルームでは避難動線を優先する
ワンルームでは、キッチンと玄関、ベッドが近いことがあります。オーブンが落ちたときに玄関への道をふさがないか、寝ている場所に向かって落ちないかを確認しましょう。
冷蔵庫上への設置は慎重に考える
スペースの都合で冷蔵庫の上に置きたくなることがありますが、地震時には危険が増えます。可能であれば専用の低いレンジ台を用意し、冷蔵庫上への設置は避けるか慎重に判断しましょう。
最低限の耐震マットから始める
すぐに大きな家具を買い替えられない場合は、耐震マット、滑り止め、周囲の整理から始めましょう。できる範囲で一つずつ対策を増やすことが大切です。

子どもや高齢者がいる家庭で注意したいこと
落下した家電でけがをしない配置にする
子どもや高齢者は、地震時にすぐ避けられないことがあります。オーブンが落ちる方向に普段の動線や座る場所がないか確認しましょう。ダイニングテーブルの近くに高い棚から落ちる配置は避けたいところです。
子どもの手が届く場所に熱いものを置かない
地震対策と同時に、普段のやけど対策も大切です。オーブンの扉、熱い皿、コードに子どもが触れにくい配置にしましょう。地震後に勝手に扉を開けないルールも必要です。
高齢者が使いやすい高さにする
高齢者が使う場合、高すぎる位置や低すぎる位置は危険です。熱い皿を安定して取り出せる高さ、無理なく扉を開けられる位置に調整しましょう。
地震後に勝手に使わないルールを決める
地震後は、家電に異常がないか確認するまで使わないルールを家族で共有します。子どもや高齢者がいつもの感覚で使ってしまわないよう、声かけやメモも有効です。
家族で安全確認の手順を共有する
誰がコンセントを確認するか、どんな異常があれば使わないか、カセットコンロはどこにあるかなど、家族で手順を共有しておくと、地震後に慌てにくくなります。

オーブンの地震対策でやってはいけないこと
放熱口をふさいで固定する
固定したいからといって、放熱口や排気口をふさぐのは危険です。過熱や故障につながる可能性があります。固定グッズは、取扱説明書にある放熱スペースを守ったうえで使いましょう。
不安定な棚に重いオーブンを置く
耐震マットを敷いても、棚が不安定なら危険は残ります。ぐらつく棚、耐荷重が足りない棚、キャスター付きワゴンに重いオーブンを置くのは避けましょう。
粘着力だけに頼りすぎる
粘着タイプの耐震グッズは便利ですが、汚れ、熱、湿気、経年劣化で性能が落ちることがあります。置き場所、棚の固定、周囲の整理と組み合わせて考えましょう。
コードを引っ張った状態で使う
コードがピンと張った状態では、本体が少し動いただけでプラグやコンセントに負担がかかります。余裕を持たせつつ、足に引っかからないよう整理します。
地震後に異常確認せず使う
見た目に大丈夫そうでも、内部やコードに異常がある可能性があります。地震後は、本体のずれ、扉、コード、異臭、異音を確認してから使いましょう。不安があれば使わない判断が必要です。

オーブン地震対策のチェックリスト
- オーブンは低く安定した場所に置いている
- 台や棚の奥行きに余裕がある
- 棚板の耐荷重が足りている
- レンジ台や食器棚を固定している
- 耐震マットや滑り止めを適切に使っている
- 放熱口や排気口をふさいでいない
- オーブンの上に物を置いていない
- 周囲にガラス瓶や落下しやすい物が少ない
- コードやコンセント周りを整理している
- たこ足配線を避けている
- 地震後に使う前の確認手順を決めている
- 家族で「異常があれば使わない」ルールを共有している
すべてを一度に完璧にする必要はありません。まずは高い場所から低い場所へ移す、周囲の物を片付ける、耐震マットを設置するなど、できることから始めましょう。

参考にしたい公的情報
キッチン家電の地震対策では、家具類の転倒・落下・移動防止、火災予防、避難動線の確保が重要です。具体的な固定方法は住宅や家電によって異なるため、公的機関の防災情報やメーカーの取扱説明書も確認しましょう。

まとめ:オーブンの地震対策は本体だけでなく置き場所と棚の固定まで考える
オーブンの地震対策では、本体だけを見ていては不十分です。どこに置いているか、台や棚が安定しているか、周囲に落下物や可燃物がないか、コードやコンセントが安全かまでまとめて確認する必要があります。
まずは、オーブンをできるだけ低く安定した場所に置き、奥行きに余裕のある台を選びましょう。そのうえで、耐震マット、転倒防止ベルト、滑り止め、レンジ台や食器棚の固定を組み合わせます。放熱口をふさがないこと、メーカーの注意事項を守ることも大切です。
使用中に地震が来たら、まず身の安全を優先し、揺れている間に無理に近づかないようにします。地震後は、本体のずれ、扉、コード、異臭、異音を確認してから使いましょう。小さな見直しでも、落下、やけど、火災のリスクを減らすことにつながります。
