在宅避難とは?戸建てで必要な備蓄・安全確認・セキスイハイムなど住宅別の備えを解説

災害が起きたとき、必ず避難所へ行くとは限りません。自宅の安全が保たれている場合は、自宅にとどまって生活を続ける「在宅避難」が現実的な選択肢になります。特に戸建て住宅では、水や食料、簡易トイレ、停電対策用品を自宅に置きやすく、普段の生活空間を使いながら避難生活を送れる可能性があります。

一方で、在宅避難は「家にいれば安心」という意味ではありません。建物の損傷、火災、ガス漏れ、浸水、土砂災害、家具の転倒などの危険がある場合は、避難所や安全な場所へ移動する必要があります。セキスイハイムなどの住宅性能を意識している戸建てであっても、住宅そのものの安全確認と、停電・断水に備えた備蓄は別に考えることが大切です。

この記事では、在宅避難とは何か、戸建てで在宅避難するメリットとリスク、必要な備蓄、セキスイハイムなど住宅設備がある家で確認したいポイント、避難所へ切り替える判断まで、家庭で実践しやすい形で解説します。

はじめに:在宅避難は「家に残る避難」という大切な防災対策

在宅避難とは、災害後に自宅が安全に使える場合、避難所へ行かずに自宅で生活を続ける避難方法です。地震や台風のあとでも、自宅に倒壊や火災、浸水などの危険がなく、生活に必要な備蓄があるなら、在宅避難は有効な選択肢になります。

避難所は命を守るための大切な場所ですが、スペースや物資には限りがあります。小さな子ども、ペット、高齢者、持病のある家族がいる場合、避難所生活に大きな負担を感じることもあります。自宅で安全に過ごせるなら、在宅避難によって家族のストレスを減らせる場合があります。

ただし、在宅避難は自宅の安全と備蓄がそろって初めて成り立ちます。水や食料だけでなく、トイレ、明かり、情報収集、衛生用品、暑さ寒さ対策まで考えておく必要があります。

停電時の在宅避難に備えてランタンやポータブル電源を用意している様子

在宅避難とは?避難所へ行く避難との違い

在宅避難は安全な自宅で生活を続ける避難方法

在宅避難は、自宅を避難場所として使う考え方です。災害でライフラインが止まっても、自宅の建物が安全で、必要な備蓄があれば、数日から1週間程度を自宅でしのぐことができます。

自宅には布団、衣類、薬、食器、日用品など、普段使っているものがあります。避難所よりも生活環境を整えやすいのが在宅避難の大きな特徴です。

避難所へ行くべきケースもある

自宅が危険な場合は、在宅避難を選んではいけません。建物に大きなひびや傾きがある、火災やガス漏れの危険がある、浸水や土砂災害の恐れがある、自治体から避難指示が出ている場合は、速やかに安全な場所へ避難します。

在宅避難は「避難所へ行かなくてよい」という意味ではなく、「安全な自宅も避難先の一つになる」という考え方です。

在宅避難が向いている家庭

在宅避難が向いているのは、自宅の安全性が保たれ、備蓄品があり、家族が自宅で数日過ごせる家庭です。戸建てで収納スペースがある家庭、ペットがいる家庭、乳幼児や高齢者がいて避難所生活に不安がある家庭では、在宅避難の準備をしておく価値があります。

在宅避難が危険になる家庭

建物が古く耐震性に不安がある、家具の固定ができていない、浸水想定区域や土砂災害警戒区域にある、備蓄がほとんどない家庭では、在宅避難がかえって危険になることがあります。

安全に家に残れるかどうかは、災害の種類と自宅の状態で変わります。普段からハザードマップと家の中の安全対策を確認しておきましょう。

まずは自宅の安全確認が前提になる

在宅避難を選ぶ前に、建物、火気、電気、ガス、水まわり、家具、周辺環境を確認します。少しでも危険を感じる場合は、無理に自宅に残らないことが大切です。

戸建てリビングで本棚やテレビを固定して避難経路を確保している様子

在宅避難を選ぶ前に確認すべきこと

建物に大きな損傷がないか

地震後は、外壁、基礎、柱、窓、ドア、天井などに大きな損傷がないか確認します。ドアが開きにくい、床が傾いている、壁に大きなひびがある場合は注意が必要です。

火災・ガス漏れ・漏電の危険がないか

ガスの臭いがする、焦げた臭いがする、コンセント周辺に異常がある場合は、火災や漏電の危険があります。安全が確認できるまで火気や電気機器を使わないようにします。

浸水や土砂災害の危険がないか

大雨や台風では、建物が無事でも周辺に浸水や土砂災害の危険がある場合があります。自治体の避難情報やハザードマップを確認し、危険な地域では早めに避難します。

余震で家具が倒れる危険がないか

大きな地震のあとには余震が続くことがあります。本棚、冷蔵庫、テレビ、食器棚、背の高い収納家具が倒れる危険があると、在宅避難中にけがをする恐れがあります。

自治体の避難情報を確認する

自宅が安全に見えても、自治体から避難指示が出ている場合は避難が優先です。テレビ、ラジオ、防災アプリ、自治体メールなどで最新情報を確認しましょう。

停電時の在宅避難に備えてランタンやポータブル電源を用意している様子

戸建てで在宅避難するメリット

家族の生活空間を保ちやすい

戸建ての在宅避難では、普段の部屋や寝具を使えるため、避難所よりも家族の生活リズムを保ちやすくなります。子どもや高齢者にとって、慣れた環境で過ごせることは大きな安心につながります。

備蓄品を自宅に置いて使いやすい

戸建ては、収納棚、玄関収納、床下収納、パントリー、物置などを活用しやすい住宅が多く、水や食料、トイレ用品を分散して保管しやすいメリットがあります。

ペットや小さな子どもがいる家庭でも過ごしやすい

避難所ではペットの受け入れや子どもの泣き声が気になることがあります。在宅避難なら、周囲への気遣いを減らしながら家族に合わせた過ごし方ができます。

感染症やプライバシーの不安を減らせる

避難所では多くの人が集まるため、感染症やプライバシーの不安があります。自宅で安全に過ごせるなら、こうした負担を減らせます。

普段の暮らしに近い形で過ごせる

在宅避難では、いつもの服、食器、布団、薬、日用品を使えます。災害時の不安が大きいときほど、普段に近い環境は心の支えになります。

戸建てリビングで本棚やテレビを固定して避難経路を確保している様子

戸建てで在宅避難するリスク

建物の損傷に気づきにくいことがある

外から見て問題がなさそうでも、内部や基礎に損傷がある場合があります。不安があるときは、自治体や専門家の確認を待つことも大切です。

断水・停電・ガス停止に自力で対応する必要がある

在宅避難では、ライフラインが止まっても自宅で生活します。そのため、水、トイレ、明かり、調理、充電、暑さ寒さ対策を自分で用意する必要があります。

支援物資がすぐ届かないことがある

在宅避難者は避難所にいる人より情報や物資を受け取りにくい場合があります。自治体の情報を確認し、配布場所や給水場所を把握しておくことが大切です。

孤立しやすい地域では情報不足に注意する

郊外や山間部、道路が限られる地域では、災害後に孤立する可能性があります。ラジオ、モバイルバッテリー、近所との連絡体制を用意しましょう。

防犯面の備えも必要になる

停電や混乱が続くと、防犯面の不安も出てきます。玄関や窓の施錠、屋外照明、近所との声かけなども在宅避難の備えに含まれます。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

セキスイハイムなど戸建て住宅で在宅避難を考えるポイント

住宅性能だけに頼らず備蓄もセットで考える

セキスイハイムなど、耐震性や住宅設備を重視した戸建てに住んでいる場合でも、在宅避難には備蓄が必要です。建物が無事でも、水道、電気、ガス、物流が止まると生活は大きく制限されます。

住宅の性能は大切ですが、それだけで災害後の生活が完結するわけではありません。水、食料、簡易トイレ、電源、衛生用品をセットで考えましょう。

太陽光発電や蓄電池がある場合の確認ポイント

太陽光発電や蓄電池がある住宅では、停電時にどのコンセントが使えるのか、どの家電をどれくらい使えるのかを事前に確認しておきます。通常時と停電時で使い方が変わる設備もあります。

停電時に使える設備と使えない設備を確認する

給湯器、IH、エアコン、換気設備、シャッター、インターホンなどは、停電時に使えないことがあります。住宅メーカーの説明書や取扱説明を確認して、停電時の動作を把握しておきましょう。

断水時のトイレ・生活用水を考える

住宅設備が整っていても、断水すればトイレや洗面、入浴は使いにくくなります。携帯トイレと生活用水の備えは、住宅の種類に関係なく必要です。

住宅メーカーの防災情報や取扱説明も確認する

セキスイハイムを含む住宅メーカーでは、設備の使い方や災害時の注意点を案内している場合があります。自宅の仕様に合わせて、停電時や災害時の使い方を確認しておきましょう。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難に必要な備蓄は何日分?

最低3日分を目安にする

在宅避難の備蓄は、まず3日分を目安にします。水、食料、簡易トイレ、ライト、衛生用品を家族人数分そろえることが第一歩です。

できれば1週間分を備える

大規模災害では、物流やライフラインの復旧に時間がかかることがあります。余裕があれば、1週間分を目標に備蓄を増やしましょう。

南海トラフ地震など大規模災害では多めに備える

南海トラフ地震のように被害が広範囲に及ぶ災害では、支援が届くまで時間がかかる可能性があります。水、トイレ用品、食料は特に多めに備えると安心です。

家族人数で必要量を計算する

水は1人1日3リットル、食料は1日3食、簡易トイレは1人1日5回程度を目安に計算します。家族4人なら、必要量は一人暮らしの4倍です。

避難用と在宅避難用を分けて考える

非常用持ち出し袋は避難時に持ち出すもの、自宅備蓄は家で生活するためのものです。水や食料を全部リュックに詰めるのではなく、用途別に分けて備えましょう。

戸建てリビングで本棚やテレビを固定して避難経路を確保している様子

在宅避難で最優先したい備蓄品

飲料水

飲料水は最優先です。1人1日3リットルを目安に、最低3日分、できれば1週間分を用意します。

食料・保存食

パックごはん、レトルト食品、缶詰、乾麺、スープ、栄養補助食品などを組み合わせます。火を使わず食べられるものも入れておきましょう。

携帯トイレ・簡易トイレ

断水時はトイレが使えないことがあります。携帯トイレは在宅避難の必需品です。凝固剤、消臭袋、手袋もセットで用意します。

ライト・ランタン

停電時は、懐中電灯だけでなく部屋を照らせるランタンが役立ちます。寝室、玄関、リビングに分けて置くと安心です。

モバイルバッテリー・ポータブル電源

スマートフォンは情報収集と連絡に欠かせません。モバイルバッテリーを複数用意し、必要に応じてポータブル電源も検討しましょう。

衛生用品・ウェットティッシュ

断水時は手洗いや入浴が難しくなります。ウェットティッシュ、アルコール、体拭きシート、歯磨きシート、生理用品などを備えておきましょう。

家族で在宅避難の備蓄品を確認している様子

在宅避難の水はどれくらい必要?

飲料水は1人1日3リットルが目安

飲料水は、飲む水と簡単な調理に使う水を含めて、1人1日3リットルを目安にします。夏場や体調不良時はさらに余裕があると安心です。

3日分・1週間分の計算方法

1人なら3日分で9リットル、1週間分で21リットルです。4人家族なら3日分で36リットル、1週間分で84リットルが目安になります。

生活用水は飲料水とは別に用意する

トイレ、手洗い、体拭き、掃除に使う水は、飲料水とは別に考えます。飲める水を生活用水に使いすぎないよう、用途を分けて管理しましょう。

ウォータータンクを用意しておく

給水所に水を取りに行く場合、ウォータータンクが必要です。10リットル前後は持ち運びやすく、20リットルは自宅保管用に向いています。

お風呂の残り湯を使うときの注意点

お風呂の残り湯はトイレや掃除などの生活用水として使えますが、飲料用にはできません。小さな子どもがいる家庭では、転落事故に注意して管理します。

家族で在宅避難の備蓄品を確認している様子

在宅避難の食料備蓄の考え方

火を使わず食べられるものを用意する

停電やガス停止時は調理が難しくなるため、そのまま食べられる食品が必要です。缶詰、栄養補助食品、クラッカー、レトルト食品などを用意しましょう。

温めるだけの食品をそろえる

カセットコンロが使える場合は、レトルトカレー、スープ、パックごはん、即席麺などが役立ちます。温かい食事は災害時の不安をやわらげます。

主食・おかず・汁物・甘いものを組み合わせる

備蓄食は主食に偏りがちです。米や麺に加えて、魚や肉の缶詰、野菜スープ、甘いものを組み合わせると、食事の満足感が上がります。

ローリングストックで無理なく備える

普段食べる食品を少し多めに買い、古いものから食べて補充するローリングストックなら、無理なく在宅避難の食料を維持できます。

家族が食べ慣れたものを選ぶ

災害時はストレスが大きいため、食べ慣れた味が安心につながります。子どもや高齢者がいる家庭では、好みや食べやすさも重視しましょう。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難でトイレ対策が重要な理由

断水するとトイレが使えないことがある

災害時に困りやすいのがトイレです。水道が止まると流せないことがあり、排水設備が壊れている場合は無理に流すとトラブルになる可能性もあります。

携帯トイレは家族人数分が必要

携帯トイレは、家族全員が数日使える量を用意します。水や食料と同じくらい優先度が高い備蓄です。

1人1日5回程度を目安に計算する

1人1日5回で考えると、3日分で15回分、1週間分で35回分です。4人家族なら1週間で140回分が目安になります。

消臭袋・凝固剤・手袋も用意する

携帯トイレは本体だけでなく、凝固剤、消臭袋、手袋、ウェットティッシュ、ゴミ袋も必要です。処理方法まで考えておきましょう。

トイレの保管場所を決めておく

使う場所の近くに保管しておくと、災害時に慌てずに済みます。トイレ内や洗面所近くにまとめて置くのがおすすめです。

戸建てリビングで本棚やテレビを固定して避難経路を確保している様子

停電に備える在宅避難の準備

夜間の明かりを確保する

停電時は、暗さが不安やけがの原因になります。ランタン、懐中電灯、ヘッドライトを用意し、電池や充電も確認しておきましょう。

スマホの充電手段を用意する

スマートフォンは連絡、情報収集、ライト、地図に使う重要な道具です。モバイルバッテリーやポータブル電源を用意し、普段から充電しておきます。

冷蔵庫の食材を守る方法を考える

停電時は冷蔵庫を開ける回数を減らし、保冷剤や凍らせたペットボトルを活用します。長時間停電では、食材を無理に食べず安全を優先します。

夏・冬の暑さ寒さ対策をする

夏は熱中症、冬は低体温に注意が必要です。冷感タオル、保冷剤、うちわ、防寒着、毛布、カイロなどを季節に合わせて備えましょう。

蓄電池やポータブル電源の使い道を決める

蓄電池やポータブル電源があっても、使う家電を決めておかないと電力を無駄にしやすくなります。スマホ、照明、扇風機、医療機器など優先順位を決めておきましょう。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難で必要な防災用品リスト

水・食料

飲料水、生活用水、保存食、レトルト食品、缶詰、主食、甘いものをそろえます。最低3日分、できれば1週間分を目指します。

簡易トイレ

断水に備えて、携帯トイレ、凝固剤、消臭袋、手袋を用意します。家族人数分の回数で計算しましょう。

照明・電池

ランタン、懐中電灯、ヘッドライト、予備電池を用意します。部屋用、移動用、作業用で使い分けると便利です。

ラジオ・情報収集用品

停電や通信障害に備えて、防災ラジオを用意します。自治体の防災メールやアプリも事前に登録しておきましょう。

衛生用品

ウェットティッシュ、アルコール、マスク、体拭きシート、歯磨きシート、生理用品、ゴミ袋を用意します。

救急用品・常備薬

絆創膏、消毒用品、包帯、体温計、常備薬、処方薬の予備を確認します。薬は期限と保管方法にも注意しましょう。

防寒・暑さ対策用品

季節に合わせて、毛布、カイロ、防寒着、冷感グッズ、保冷剤、扇風機などを備えます。

戸建てリビングで本棚やテレビを固定して避難経路を確保している様子

戸建ての在宅避難で見直したい家の中の安全対策

家具の転倒防止

在宅避難中に余震で家具が倒れると危険です。本棚、食器棚、収納棚はL字金具、突っ張り棒、耐震マットなどで固定します。

冷蔵庫・本棚・テレビの固定

重い家電や家具は、倒れるとけがや通路のふさがりにつながります。冷蔵庫、テレビ、モニター、本棚は優先的に対策しましょう。

窓ガラスの飛散防止

地震や台風ではガラスが割れることがあります。飛散防止フィルムやカーテンを活用し、寝室の近くの窓は特に注意します。

寝室の安全確保

寝ているときに地震が起きてもけがをしないよう、ベッド周りに倒れやすい家具や割れ物を置かないようにします。

玄関までの避難経路をふさがない

在宅避難中でも、危険を感じたらすぐ避難できるように、廊下、玄関、階段には物を置きすぎないことが大切です。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難中の情報収集と連絡手段

スマホだけに頼らない

スマホは便利ですが、電池切れや通信障害が起こることがあります。ラジオや紙の連絡先メモも用意しておきましょう。

防災ラジオを用意する

停電中でも情報を得るために、防災ラジオが役立ちます。電池式、手回し式、ソーラー充電式などを確認して選びます。

自治体の防災アプリやメールを登録する

避難情報、給水情報、物資配布情報は自治体から発信されます。住んでいる地域の防災アプリやメールを事前に登録しておきましょう。

家族の連絡方法を決めておく

災害時は電話がつながりにくいことがあります。災害用伝言ダイヤル、メッセージアプリ、集合場所などを家族で決めておきます。

近所とのつながりも備えになる

在宅避難では、近所同士で情報を共有することも大切です。無理のない範囲で、普段から挨拶や声かけができる関係を作っておくと安心です。

家族で在宅避難の備蓄品を確認している様子

在宅避難で困りやすい生活の問題

ゴミが出せない

災害後はゴミ収集が止まることがあります。携帯トイレ、食品包装、衛生用品のゴミが出るため、厚手のゴミ袋や消臭袋を用意しましょう。

入浴できない

断水や停電で入浴できない場合があります。体拭きシート、ドライシャンプー、汗拭きシートを用意しておくと不快感を減らせます。

洗濯できない

洗濯ができない期間に備えて、下着や靴下を少し多めに持ち、使い捨て手袋やポリ袋を用意しておくと便利です。

冷暖房が使えない

停電時はエアコンが使えません。夏は熱中症、冬は寒さに注意し、季節ごとの対策用品を備えておきましょう。

子どもや高齢者のストレスが増える

在宅避難中は生活の制限が多く、家族のストレスが増えます。子どものおもちゃ、高齢者の使い慣れた日用品、気分転換できるものも備えの一つです。

停電時の在宅避難に備えてランタンやポータブル電源を用意している様子

在宅避難が難しいと判断すべきケース

建物に傾きや大きなひびがある

建物に明らかな損傷がある場合は、自宅にとどまるのは危険です。安全な場所へ避難し、必要に応じて専門家の確認を受けます。

火災やガス漏れの危険がある

ガスの臭い、煙、焦げ臭さ、電気設備の異常がある場合は、在宅避難を続けず安全を優先します。

浸水・土砂災害の危険がある

大雨や台風では、自宅が無事でも周辺が危険になることがあります。避難情報が出たら早めに行動しましょう。

自治体から避難指示が出ている

避難指示が出ている場合は、在宅避難より命を守る行動が優先です。指示に従って安全な場所へ避難します。

家族の体調を保てない

暑さ、寒さ、持病、薬不足、乳幼児や高齢者の体調悪化などがある場合は、避難所や医療支援を利用する判断も必要です。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難と避難所避難を切り替える判断

自宅の安全が保てるかで判断する

建物や周辺環境が安全なら在宅避難を続けられますが、危険があるなら避難所や親戚宅などへ移動します。

水・食料・トイレが足りるか確認する

備蓄が足りない場合、在宅避難を続けるのが難しくなります。給水所や物資配布の情報を確認し、必要なら避難所を利用します。

停電や断水が長引く場合を想定する

数時間の停電と数日の停電では負担が違います。復旧見込みが立たない場合は、暑さ寒さや体調を優先して判断しましょう。

高齢者・乳幼児・持病のある人を優先する

家族の中に配慮が必要な人がいる場合は、その人の安全と体調を基準にします。無理に自宅に残ることが正解とは限りません。

危険を感じたら早めに避難する

迷ったときは、早めの行動が大切です。暗くなってから、道路が浸水してから、余震で家具が倒れてからでは避難が難しくなります。

停電時の在宅避難に備えてランタンやポータブル電源を用意している様子

在宅避難の備蓄を置く場所

水は分散して保管する

水は重く、量も多くなります。キッチン、玄関収納、階段下、寝室などに分散して置くと、取り出しやすくなります。

食料はキッチンや収納棚で管理する

ローリングストックしやすいよう、食料はキッチンやパントリーに置くと管理しやすくなります。古いものを手前、新しいものを奥に置きましょう。

トイレ用品はトイレ近くに置く

携帯トイレは、使う場所の近くに置くのが基本です。家族全員が場所を知っていることも大切です。

ライトは寝室・玄関・リビングに置く

停電は夜に起きることもあります。寝室、玄関、リビングなど、すぐ手に取れる場所にライトを置いておきましょう。

非常用持ち出し袋はすぐ取れる場所に置く

在宅避難を考えていても、途中で避難所へ移動する場合があります。非常用持ち出し袋は、玄関や寝室などすぐ取れる場所に置きます。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

家族構成別に追加したい在宅避難の備え

乳幼児がいる家庭

ミルク、離乳食、おむつ、おしりふき、哺乳瓶、着替え、母子手帳のコピーなどを用意します。普段使っているものを多めに持つのが安心です。

高齢者がいる家庭

常備薬、介護食、入れ歯用品、補聴器の電池、杖、介護用品などを確認します。停電時の暑さ寒さ対策も重要です。

女性の備え

生理用品、サニタリー袋、下着、ウェットティッシュ、防犯用品などを備えます。家族共有の備蓄とは別に、個人用ポーチを作るのもおすすめです。

ペットがいる家庭

ペットフード、水、トイレ用品、薬、キャリー、リード、迷子対策を用意します。在宅避難中もペットのストレスを減らす工夫が必要です。

一人暮らしや共働き家庭

一人暮らしでは、体調不良時に助けを呼びにくいことがあります。共働き家庭では、家族が離れた場所で被災する可能性があります。連絡方法と集合場所を決めておきましょう。

停電時の在宅避難に備えてランタンやポータブル電源を用意している様子

在宅避難の準備を今日から始める手順

自宅の危険箇所を確認する

まず、家具の固定、窓ガラス、寝室、玄関までの通路、ハザードマップを確認します。在宅避難の前提は自宅の安全です。

水・トイレ・食料からそろえる

最初にそろえるべきものは、水、簡易トイレ、食料です。この3つがあるだけで、在宅避難の安心度は大きく変わります。

停電対策を追加する

ライト、電池、モバイルバッテリー、ポータブル電源、暑さ寒さ対策を追加します。夜間や季節の負担を減らすために重要です。

家族で避難判断を共有する

どんなときに在宅避難を続け、どんなときに避難所へ行くのかを家族で話し合います。災害時に迷わないための大切な準備です。

半年に1回見直す

備蓄品は、賞味期限や家族構成の変化に合わせて見直します。防災の日、年末、台風シーズン前など、確認する日を決めておきましょう。

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

在宅避難チェックリスト

自宅の安全チェック

  • 建物に大きな損傷がないか
  • 家具や家電の転倒防止ができているか
  • 寝室に倒れやすい家具がないか
  • 玄関までの通路がふさがれていないか
  • ハザードマップを確認しているか

水と食料のチェック

  • 飲料水を1人1日3リットルで計算しているか
  • 最低3日分、できれば1週間分を目指しているか
  • 火を使わず食べられる食品があるか
  • ローリングストックで管理しているか

トイレと衛生用品のチェック

  • 携帯トイレを家族人数分用意しているか
  • 凝固剤、消臭袋、手袋があるか
  • ウェットティッシュや体拭きシートがあるか
  • ゴミ袋を多めに用意しているか

停電対策のチェック

  • ランタンや懐中電灯があるか
  • 予備電池や充電手段があるか
  • スマホを充電できるか
  • 夏と冬の対策用品があるか

避難所へ切り替える判断チェック

  • 建物に危険がある場合は避難できるか
  • 避難指示が出たら移動するルールがあるか
  • 家族の体調悪化時の行動を決めているか
  • 非常用持ち出し袋をすぐ取れる場所に置いているか

在宅避難のために水や食料や簡易トイレを家庭で備えている様子

まとめ:在宅避難は「家の安全」と「備蓄」がそろって初めて成り立つ

在宅避難は、自宅が安全に使える場合に、家で生活を続ける避難方法です。戸建てでは備蓄品を置きやすく、家族の生活空間を保ちやすいメリットがありますが、建物の安全確認とライフライン停止への備えが欠かせません。

セキスイハイムなどの戸建て住宅であっても、住宅性能だけに頼らず、水、食料、簡易トイレ、停電対策、衛生用品を用意しておくことが大切です。太陽光発電や蓄電池がある場合も、停電時に何が使えるのかを事前に確認しておきましょう。

まずは水、トイレ、食料の3つから始め、最低3日分、できれば1週間分を目指して備蓄を整えてください。そして、自宅に残るべきか、避難所へ行くべきかを判断できるよう、家族でルールを共有しておくことが、在宅避難を本当に役立つ備えにする第一歩です。

家族で在宅避難の備蓄品を確認している様子