レトルト備蓄のおすすめは?防災に役立つ保存食の選び方と備え方

災害時の食料備蓄に、レトルト食品はとても使いやすい選択肢です。特別な保存食だけでなく、普段から食べ慣れているレトルトカレー、丼の具、おかゆ、スープ、惣菜などを備えておけば、停電や断水、外出できない状況でも食事の不安を減らせます。ただし、備蓄用のレトルトは「何でもよい」わけではありません。常温保存できるか、温めなくても食べやすいか、主食や水と組み合わせられるか、家族が食べられる味かを確認することが大切です。この記事では、レトルト備蓄のおすすめの選び方、種類、必要量、ローリングストックの方法まで詳しく解説します。

レトルト備蓄は災害時の保存食におすすめ?

レトルト食品は、防災備蓄に取り入れやすい食品です。理由は、常温保存できる商品が多く、普段の食事に近い味で食べやすく、買い足しやすいからです。防災用の保存食というと、アルファ米や長期保存パンを思い浮かべる人も多いですが、毎日の食卓で使うレトルト食品も、選び方しだいで立派な保存食になります。

災害時は、食事の環境が大きく変わります。停電で電子レンジが使えない、断水で食器を洗えない、ガスが止まって調理できない、買い物に行けない、といった状況が起こる可能性があります。そのようなとき、袋を開けるだけで食べられる食品や、ごはんにかけるだけで食事になるレトルトは心強い存在です。

一方で、すべてのレトルト食品が防災向きとは限りません。冷蔵保存が必要なもの、温めないと食べにくいもの、辛すぎるもの、塩分が高すぎるもの、主食がないと食事として成立しないものばかりに偏ると、災害時に困ります。備蓄レトルトは、普段の便利食品としてだけでなく、非常時にどう食べるかまで考えて選びましょう。

レトルト備蓄でまず意識したいこと

  • 常温保存できる商品を選ぶ
  • 賞味期限が管理しやすいものを選ぶ
  • 温めなくても食べられるか確認する
  • ごはん・水・熱源も一緒に備える
  • 家族が実際に食べられる味を選ぶ

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

レトルト食品が備蓄に向いている理由

普段の食事に近い味で食べやすい

災害時は、普段よりも強いストレスがかかります。家が揺れた不安、停電、断水、情報不足、避難生活などが重なると、食欲が落ちることもあります。そのようなとき、食べ慣れた味のレトルト食品があると、気持ちの負担を少し軽くできます。

非常食専用品は保存期間が長く便利ですが、普段食べ慣れていないと、いざというときに口に合わないことがあります。レトルトカレー、親子丼の具、中華丼、ハンバーグ、煮魚、おかゆ、スープなど、日常で食べているものを備蓄に組み込めば、災害時にも食べやすい食事を用意できます。

ローリングストックしやすい

レトルト食品は、ローリングストックに向いています。ローリングストックとは、普段から少し多めに食品を買っておき、食べた分だけ買い足す備蓄方法です。特別な非常食を長期間しまい込むのではなく、日常の食事の中で使いながら備えるため、賞味期限切れを防ぎやすくなります。

たとえば、レトルトカレーを常に6個、レトルトおかゆを4個、丼の具を4個、スープを数個置いておき、食べたら同じ数だけ買い足します。これだけでも、急な体調不良、台風、大雪、買い物に行けない日、災害時の在宅避難に役立ちます。

種類が多く飽きにくい

レトルト食品は種類が豊富です。カレーだけでなく、牛丼、中華丼、親子丼、ミートソース、スープ、おかゆ、煮物、魚のおかず、豆類、ハンバーグなど、さまざまな食品があります。災害時に同じものばかり食べると飽きやすく、食欲が落ちることもあります。

備蓄では、味のバリエーションを持たせることが大切です。主食に合わせるもの、体調が悪いときに食べるもの、温かくして食べたいもの、そのまま食べやすいものを混ぜておくと、災害時の食事が単調になりにくくなります。

常温保存できる商品が多い

防災備蓄では、常温保存できることが重要です。冷蔵や冷凍が必要な食品は、停電時に傷みやすくなります。レトルト食品の中には常温保存可能なものが多いため、防災用として取り入れやすいのです。

ただし、すべてのレトルトが常温保存できるわけではありません。チルド食品や冷蔵惣菜タイプもあります。備蓄用として選ぶときは、パッケージの保存方法を必ず確認し、「直射日光を避けて常温保存」などと書かれたものを選びましょう。

レトルト食品と保存水を収納ボックスで整理している様子

防災用におすすめのレトルト食品の選び方

常温保存できるものを選ぶ

防災用のレトルト食品で最も大切なのは、常温保存できることです。冷蔵庫に入れなければならない食品は、停電時に保存が難しくなります。非常時の備蓄としては、キッチン収納、食品庫、押し入れ、備蓄棚などに置ける常温保存タイプを選びましょう。

購入時には、表面の雰囲気だけで判断せず、保存方法を確認してください。似たようなパッケージでも、常温保存の商品と冷蔵保存の商品があります。特におかず系レトルトや惣菜系食品は、保存方法を見落としやすいので注意が必要です。

賞味期限が長いものを選ぶ

備蓄レトルトは、賞味期限が長いほど管理しやすくなります。最低でも半年以上、できれば1年以上保存できるものを中心に選ぶと、頻繁に入れ替える手間が減ります。防災専用のレトルト保存食には、数年単位で保存できる商品もあります。

ただし、賞味期限が長い商品だけでそろえる必要はありません。普段から食べるレトルト食品をローリングストックすれば、期限が1年未満でも十分活用できます。大切なのは、期限を把握し、食べながら入れ替える仕組みを作ることです。

温めなくても食べられるものを選ぶ

災害時は、電子レンジやガスコンロが使えないことがあります。そのため、温めなくても食べられるレトルト食品をいくつか備えておくと安心です。もちろん、温めたほうがおいしい食品も多いですが、非常時には「そのまま食べられるか」が重要になります。

レトルトカレーや丼の具は、冷たいままだと油分が固まったり、味が重く感じたりすることがあります。一方で、おかゆ、スープの一部、惣菜、煮豆、魚のおかずなどは、常温でも比較的食べやすい商品があります。実際に一度、温めずに試食しておくと判断しやすくなります。

水や食器が少なくて済むものを選ぶ

断水時は、食器を洗う水も貴重になります。防災レトルトを選ぶときは、洗い物が少なくて済むかも考えましょう。パックごはんに直接かける、アルファ米の袋に入れて食べる、紙皿にラップを敷いて使うなど、片付けを減らす工夫が必要です。

また、調理に水が必要な食品ばかりに偏ると、備蓄水を多く消費します。水が必要なアルファ米や乾麺と、そのまま食べられるレトルト惣菜、保存パン、缶詰などを組み合わせると、食事の自由度が上がります。

家族が食べ慣れている味を選ぶ

備蓄用だからといって、普段食べない味を大量に買うのはおすすめしません。災害時に食べられなければ、備えとして役立ちにくいからです。特に子ども、高齢者、食が細い人、辛いものが苦手な人がいる家庭では、味の確認が欠かせません。

備蓄レトルトは、家族で試食してから増やすのが安心です。おいしいと感じたもの、食べやすかったもの、温めなくても許容できたものを記録しておくと、次に買うときの失敗が減ります。

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

備蓄レトルトでおすすめの種類

レトルトカレー

レトルトカレーは、備蓄レトルトの定番です。パックごはん、アルファ米、保存米、パン、ナン風の食品などと組み合わせやすく、1食として成立しやすいのが利点です。甘口、中辛、辛口、野菜入り、豆入り、低アレルゲンタイプなど種類も豊富です。

ただし、カレーばかりに偏ると飽きやすく、塩分や脂質も気になります。子ども用には甘口、高齢者には辛すぎないもの、体調不良時には重くないものを選ぶなど、家庭に合わせた種類を入れておきましょう。

レトルト丼の具

牛丼、中華丼、親子丼、麻婆丼、そぼろ丼などのレトルト丼の具は、ごはんにかけるだけで食事になります。カレーより味のバリエーションが広く、家族で好みを分けやすいのも便利です。

丼の具を備える場合は、主食も必ずセットで考えましょう。パックごはんやアルファ米がなければ、具だけになってしまいます。丼の具3個に対して主食3食分、というように組み合わせ単位で備えると管理しやすくなります。

レトルトおかゆ

おかゆは、防災備蓄にぜひ入れておきたいレトルト食品です。体調が悪いとき、食欲がないとき、高齢者や子どもがいる家庭で役立ちます。水分を含んでいるため、口当たりがやさしく、胃にも負担が少ない食品です。

災害時は疲れや緊張で胃腸の調子を崩すことがあります。カレーや濃い味の惣菜ばかりでは食べにくい日もあるため、白がゆ、卵がゆ、梅がゆ、野菜がゆなどを数食分入れておくと安心です。

レトルトスープ

スープは、食事の満足感を高めるだけでなく、水分や栄養を補う役割もあります。野菜スープ、豆スープ、コーンスープ、ミネストローネ、具だくさんスープなどを備えておくと、主食だけの食事を補いやすくなります。

温められる状況なら、温かいスープは気持ちを落ち着ける助けにもなります。ただし、温めないと飲みにくいものもあるため、常温での食べやすさや開封方法を確認しておきましょう。

レトルト惣菜

煮物、ハンバーグ、魚の煮付け、豆類、鶏肉のおかずなどのレトルト惣菜は、たんぱく質を補うのに役立ちます。災害時の備蓄は主食に偏りがちですが、体力を保つにはおかずも必要です。

惣菜系レトルトを選ぶときは、常温保存できるか、味が濃すぎないか、家族が食べやすいかを確認しましょう。魚や肉だけでなく、豆類や野菜系も混ぜると栄養バランスを取りやすくなります。

パスタソース・ソース類

パスタソースや調味ソースも備蓄に使えます。早ゆでパスタや乾麺と組み合わせれば、カレーやごはんもの以外の食事が作れます。ミートソース、和風ソース、クリーム系、トマト系など種類が豊富で、飽き対策にもなります。

ただし、パスタをゆでるには水と熱源が必要です。断水時には向かない場合もあります。パスタソースを備えるなら、カセットコンロ、ガスボンベ、水、鍋、簡易食器までセットで考えましょう。

レトルト食品や保存水、缶詰を家庭で備蓄している様子

保存食としてレトルトを備えるときの注意点

ご飯や主食も一緒に備える

レトルトカレーや丼の具を備えても、ごはんがなければ食事として成立しにくくなります。パックごはん、アルファ米、保存パン、クラッカー、乾麺など、主食になるものを必ず一緒に用意しましょう。

特にパックごはんは電子レンジが使えないと食べにくい場合があります。湯せんできるタイプか、常温でも食べられるか、アルファ米と組み合わせるかを考えておくと安心です。

水と熱源をセットで考える

レトルト食品は温めると食べやすくなります。そのため、カセットコンロとガスボンベを備えておくと食事の幅が広がります。湯せんできれば、カレーや丼の具、スープ、惣菜も温かく食べられます。

ただし、カセットコンロは換気が必要で、使い方を誤ると危険です。ガスボンベの保管場所や使用期限も確認しましょう。水は飲料用だけでなく、調理や湯せんにも使うため、多めに備えることが大切です。

塩分が高い商品に偏らない

レトルト食品は、味がしっかりしているものが多く、塩分が高めの商品もあります。災害時に数日続けて食べることを考えると、濃い味のものばかりでは負担になる場合があります。

カレーや丼の具だけでなく、おかゆ、野菜スープ、豆類、薄味の惣菜などを混ぜておくと、体調に合わせて選びやすくなります。高血圧や腎臓病などで食事制限がある人は、医師や管理栄養士の指示に合う食品を備えましょう。

袋を開ける道具も用意する

レトルトパウチは手で開けられるものもありますが、災害時には切り口がうまく開かないこともあります。小さなはさみ、スプーン、割り箸、紙皿、ラップ、ウェットティッシュ、ゴミ袋を一緒に備えておくと食事がしやすくなります。

断水時は食器を洗えないため、紙皿にラップを敷いて使う方法が便利です。食べ終わったらラップだけ捨てれば、皿を繰り返し使えます。こうした小物まで含めて「食べられる備蓄」と考えましょう。

レトルトカレーやおかゆを備蓄食品として組み合わせた食事例

防災レトルトは何日分備蓄するべき?

防災用の食料は、まず最低3日分を目安にすると始めやすいです。可能であれば1週間分を目指すと、物流が止まったり、在宅避難が長引いたりした場合にも安心感が増します。レトルト食品だけで全食をそろえる必要はありませんが、主食や缶詰、保存水と組み合わせて計算しましょう。

最低3日分を目安にする

1人1日3食として、3日分なら9食分です。すべてをレトルトにする必要はなく、朝は保存パン、昼はレトルト丼、夜はアルファ米とカレーというように分けても構いません。まずは「3日間、買い物に行かなくても食べられるか」を基準に考えましょう。

できれば1週間分を目指す

大規模災害では、物流やライフラインの復旧に時間がかかる場合があります。自宅で安全に過ごせる場合、在宅避難になることもあります。そのため、できれば1週間分の食料を備えておくと安心です。

1週間分を一度にそろえるのが難しければ、毎週数個ずつレトルト食品を買い足す方法でも十分です。備蓄は一気に完成させるより、続けられる形にすることが大切です。

1人1日何食で計算するか

備蓄量を考えるときは、1日3食で計算するとわかりやすくなります。ただし、災害時に毎食しっかり食べられるとは限りません。朝は軽食、昼と夜は主食+レトルト、間食に栄養補助食品という形でもよいでしょう。

重要なのは、家族が数日間過ごせる総量があることです。レトルトだけでなく、水、主食、缶詰、スープ、お菓子、栄養補助食品を組み合わせて考えましょう。

家族人数別の目安

家族人数 3日分の食数目安 レトルト備蓄の考え方
1人暮らし 9食分 カレー、丼、おかゆ、スープを少量ずつ
2人暮らし 18食分 同じ味に偏らず、主食とセットで管理
3人家族 27食分 子どもや高齢者の食べやすさも考える
4人家族 36食分 箱買いとローリングストックを併用する

この表はあくまで目安です。実際には、朝食を軽くする家庭、子どもが小さい家庭、食事量が多い家庭などで必要量は変わります。自宅の食べ方に合わせて調整しましょう。

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

家族構成別おすすめレトルト備蓄

一人暮らし向け

一人暮らしでは、収納スペースが限られることが多いため、少量多品種がおすすめです。レトルトカレーを数個、丼の具を数個、おかゆ、スープ、缶詰、パックごはんを組み合わせると、場所を取りすぎずに備えられます。

同じ味を大量に買うより、普段食べるものを少し多めに持つほうが管理しやすくなります。休日の食事や忙しい日の夕食に使いながら、食べた分を買い足しましょう。

夫婦・二人暮らし向け

二人暮らしでは、好みが違う場合もあります。辛いカレーが好きな人と苦手な人がいるなら、甘口と中辛を分ける。和食が好きな人には煮物や魚系、洋食が好きな人にはパスタソースやハンバーグを入れるなど、食べやすさを重視しましょう。

2人分の食料は意外と早く減ります。3日分でも18食分が目安になるため、主食とレトルトをセットで管理すると不足に気づきやすくなります。

子どもがいる家庭向け

子どもがいる家庭では、辛すぎないレトルト、食べ慣れた味、やわらかい食品を優先しましょう。甘口カレー、おかゆ、コーンスープ、ミートソース、やわらかい惣菜などが候補になります。災害時は不安で食欲が落ちることもあるため、好きな味を備えておくことが大切です。

また、子ども用のスプーン、紙皿、ストロー、飲み慣れた飲料、食べ慣れたお菓子も役立ちます。食品だけでなく、食べる環境まで考えておくと安心です。

高齢者がいる家庭向け

高齢者がいる家庭では、やわらかさ、飲み込みやすさ、塩分、食べ慣れた味に注意します。おかゆ、やわらかい煮物、スープ、豆類、魚の惣菜などを備えておくと、体調に合わせて選びやすくなります。

入れ歯を使っている人や飲み込みに不安がある人は、硬い食品や水分が少ない食品ばかりにならないようにしましょう。必要に応じて介護食やとろみ剤なども備蓄に含めます。

アレルギーがある家庭向け

食物アレルギーがある場合、災害時に食べられるものを探すのは大変です。普段から原材料表示を確認し、食べられるレトルト食品を多めに備えておきましょう。避難所では個別対応が難しい場合もあるため、自分で安全な食品を用意しておくことが重要です。

アレルギー対応食品は、一般的な食品より種類が少ないことがあります。見つけたときに少し多めに買い、期限を管理しながら入れ替えると安心です。

レトルト食品と保存水を収納ボックスで整理している様子

レトルト備蓄と一緒に用意したいもの

保存水

レトルト備蓄には水が欠かせません。飲むための水だけでなく、アルファ米を作る、湯せんする、手を洗う、簡単な片付けをするためにも水が必要です。1人1日3リットルを目安に、家族人数分を備えましょう。

パックごはん・アルファ米

レトルトカレーや丼の具を活かすには、主食が必要です。パックごはんは便利ですが、電子レンジが使えない場合の食べ方を確認しておきましょう。アルファ米は水やお湯で作れるため、防災用の主食として使いやすい食品です。

カセットコンロ・ガスボンベ

カセットコンロがあれば、湯せんや簡単な調理ができます。温かい食事は、災害時の安心感にもつながります。ガスボンベは使用期限や保管場所に注意し、必要本数を確認しておきましょう。

紙皿・ラップ・使い捨てスプーン

断水時には食器を洗えません。紙皿、ラップ、割り箸、使い捨てスプーンを備えておくと、食事の片付けが楽になります。ラップを皿に敷けば、皿を汚さずに使い回しやすくなります。

ウェットティッシュ・ゴミ袋

食事前後の手拭きや片付けには、ウェットティッシュや除菌シートが役立ちます。レトルトの空袋や食べ残しを捨てるためのゴミ袋、臭いを抑える袋もあると便利です。食べることと片付けることはセットで考えましょう。

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

レトルト備蓄の収納方法

賞味期限順に並べる

レトルト食品は、賞味期限が近いものを手前に置き、古いものから食べるようにします。新しく買ったものを奥に入れるだけでも、自然に期限切れを防ぎやすくなります。

家族別・種類別に分ける

カレー、丼、おかゆ、スープ、惣菜など種類別に分けておくと、在庫が見やすくなります。子ども用、高齢者用、アレルギー対応など、家族別に分ける方法も便利です。誰が見てもわかる収納にすることが大切です。

重いものは低い場所に置く

水やレトルト食品を高い棚に置くと、地震時に落下する危険があります。重いものは低い場所に置き、取り出しやすく安全な収納を心がけましょう。防災備蓄は、保管中の安全も大切です。

キッチンと防災収納に分ける

普段使いするレトルトはキッチンに、非常用として残しておきたいものは防災収納に分けると管理しやすくなります。ただし、完全に分けると期限切れに気づきにくい場合もあります。定期的に入れ替える日を決めておきましょう。

レトルト食品や保存水、缶詰を家庭で備蓄している様子

ローリングストックでレトルトを無駄なく備える方法

月1回、防災レトルトの日を作る

月に1回、備蓄しているレトルト食品を食べる日を作ると、賞味期限の確認と試食が同時にできます。家族で食べてみて、おいしかったもの、食べにくかったものを記録しておきましょう。

食べた分だけ買い足す

ローリングストックの基本は、食べた分だけ買い足すことです。難しい管理表を作らなくても、収納ケースの数を決めておき、空いた分だけ補充する仕組みにすれば続けやすくなります。

家族が好きな味を記録する

災害時に食べるものは、家族が好きな味を中心にしたほうが安心です。試食したときに、味、辛さ、量、温めない場合の食べやすさを簡単にメモしておくと、次回の買い足しに役立ちます。

賞味期限をスマホで管理する

賞味期限を忘れやすい人は、スマホのカレンダーやリマインダーを使いましょう。半年に1回、備蓄食品を見直す日を登録しておくと、期限切れを防ぎやすくなります。

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

おすすめしにくいレトルト食品の特徴

冷蔵保存が必要なもの

冷蔵保存が必要なレトルト食品は、停電時に弱く、防災備蓄には向きません。普段の食事には便利でも、非常時用としては常温保存できるものを優先しましょう。

温めないと食べにくいもの

温めないと油が固まる、味が重い、食感が悪い食品は、停電やガス停止時に食べにくくなります。備蓄するなら、カセットコンロなどの熱源もセットで用意しましょう。

辛すぎる・味が濃すぎるもの

辛すぎる食品や味が濃すぎる食品は、子どもや高齢者には不向きな場合があります。災害時は水分も貴重なので、のどが渇きやすい食品ばかりにならないよう注意しましょう。

主食がないと成立しないものばかり

カレーやソースだけを大量に備えても、主食がなければ食事として成立しません。レトルト食品を買うときは、ごはん、パン、麺、クラッカーなど、合わせる食品も同時に考えましょう。

レトルトカレーやおかゆを備蓄食品として組み合わせた食事例

備蓄レトルトのおすすめ組み合わせ例

組み合わせ 向いている場面 備えるポイント
レトルトカレー+アルファ米 しっかり食べたい昼食・夕食 水とスプーンもセットで用意
中華丼の具+パックごはん 短時間で食事にしたいとき ごはんの加熱方法を確認
おかゆ+缶詰 体調が悪いとき やわらかく食べやすい食品を選ぶ
スープ+保存パン 朝食や軽食 温めなくても食べられるか確認
パスタソース+早ゆでパスタ 味に変化を出したいとき 水と熱源が必要
惣菜レトルト+ごはん たんぱく質を補いたいとき 魚・肉・豆類をバランスよく

組み合わせで備えると、何が足りないかが見えやすくなります。レトルト食品だけを数えるのではなく、「1食として完成するか」を基準に考えましょう。

おかゆやスープなど食べやすいレトルト備蓄を並べた様子

レトルト備蓄でよくある失敗

買っただけで食べたことがない

食べたことがないレトルトを大量に備えると、災害時に口に合わない可能性があります。必ず一度は試食し、家族が食べられるか確認しましょう。

賞味期限を切らしてしまう

備蓄食品は、しまい込むと期限切れになりがちです。賞味期限順に並べる、見直し日を決める、スマホで管理するなど、期限切れを防ぐ仕組みを作りましょう。

主食や水を忘れる

レトルトカレーや丼の具だけでは食事になりません。主食、水、食器、熱源を一緒に備えることで、実際に食べられる備蓄になります。

家族の好みに合わない

災害時は食欲が落ちることがあります。家族の好みに合わない食品ばかりだと、食べること自体が負担になります。普段から食べている味を中心に選びましょう。

収納場所がバラバラで把握できない

食品が家のあちこちに分散しすぎると、在庫を把握しにくくなります。キッチン、防災棚、収納ケースなど、置き場所と役割を決めて管理しましょう。

レトルト食品と保存水を収納ボックスで整理している様子

よくある質問

レトルト食品は防災備蓄におすすめですか?

おすすめです。常温保存でき、普段から食べ慣れているレトルト食品は、防災備蓄に取り入れやすい食品です。ただし、温めなくても食べやすいか、主食や水と組み合わせられるかを確認しましょう。

防災用のレトルトは温めなくても食べられますか?

商品によります。温めなくても食べられるものもありますが、温めたほうがおいしいものも多いです。停電時を想定して、常温で試食しておくと安心です。

備蓄レトルトは何日分必要ですか?

まずは最低3日分、できれば1週間分を目指しましょう。1人1日3食で計算し、レトルト食品だけでなく、主食、保存水、缶詰、スープなどを組み合わせます。

レトルトカレーだけ備えても大丈夫ですか?

レトルトカレーは便利ですが、それだけでは飽きやすく栄養も偏りやすくなります。おかゆ、丼の具、スープ、惣菜、缶詰なども組み合わせるのがおすすめです。

パックごはんも一緒に備えるべきですか?

はい。カレーや丼の具を備えるなら、ごはんも必要です。ただし、パックごはんは電子レンジが使えないと食べにくい場合があるため、湯せんできるか、アルファ米と併用するかを考えましょう。

賞味期限が切れたレトルトは食べられますか?

賞味期限はおいしく食べられる目安ですが、期限切れの食品を災害時の備蓄に頼るのはおすすめできません。期限が近づいたら普段の食事で使い、早めに買い替えましょう。

レトルトカレーやおかゆを備蓄食品として組み合わせた食事例

まとめ:レトルト備蓄は普段食べるものを防災に活かすのがおすすめ

レトルト食品は、防災備蓄にとても取り入れやすい食品です。常温保存できるものが多く、普段の食事に近い味で食べやすく、ローリングストックもしやすいからです。特別な非常食だけでなく、普段から食べているレトルトカレー、丼の具、おかゆ、スープ、惣菜を少し多めに持つだけでも、災害時の食事の安心感は大きく変わります。

選ぶときは、常温保存できるか、賞味期限が管理しやすいか、温めなくても食べられるか、家族が食べ慣れているかを確認しましょう。カレーだけに偏らず、おかゆ、スープ、惣菜、丼の具などを組み合わせることで、体調や気分に合わせて食べやすくなります。

また、レトルト備蓄は食品だけで完結しません。保存水、主食、カセットコンロ、ガスボンベ、紙皿、ラップ、スプーン、ウェットティッシュも一緒に備えることで、実際に食べられる防災備蓄になります。まずは3日分から始め、食べながら買い足すローリングストックで、無理なく続けていきましょう。

レトルト食品や保存水、缶詰を家庭で備蓄している様子