台風の備えは何をする?食べ物・オール電化・ベランダ・養生テープまで台風対策を解説

台風の備えは、「何となく水と食べ物を買っておく」だけでは足りません。暴風で外に出られない、停電で調理や充電ができない、ベランダの物が飛ぶ、窓ガラスが割れる、避難の判断が遅れる。台風では、こうした複数の困りごとが同時に起こりやすくなります。この記事では、台風対策として準備しておきたい食べ物、保存食、オール電化住宅の停電対策、ベランダ対策、養生テープの使い方、避難準備の持ち物まで、家庭で実践しやすい形でまとめます。

台風の備えは何から始める?まず確認したい基本

台風対策は「直前の買い物」だけで考えない

台風が近づくと、スーパーやホームセンターで水、パン、カップ麺、電池、養生テープなどが一気に売り切れることがあります。もちろん直前の買い足しも大切ですが、台風の備えを毎回それだけに頼ると、必要なものが手に入らない可能性があります。

台風対策は、普段から少しずつ備える「日常の備蓄」と、台風の進路が見えてきてから行う「直前の準備」に分けて考えると整理しやすくなります。保存食や飲料水、ライト、モバイルバッテリー、簡易トイレなどは日常から用意し、ベランダの片付けや浴槽への水張り、スマホの充電などは台風前に行う、という流れです。

家の外・家の中・避難準備に分ける

台風の備えは範囲が広いため、思いついた順に進めると抜け漏れが出やすくなります。おすすめは、「家の外」「家の中」「避難準備」の3つに分けることです。

  • 家の外:ベランダ、庭、物干し竿、植木鉢、自転車、排水口、窓、雨戸
  • 家の中:食べ物、水、停電対策、冷蔵庫、トイレ、照明、充電、常備薬
  • 避難準備:ハザードマップ、避難場所、避難経路、持ち出し袋、家族の連絡方法

この3分類で見ると、「食べ物は買ったけれどベランダの物を出しっぱなしだった」「養生テープは貼ったけれど避難場所を確認していなかった」といった偏りに気づきやすくなります。

台風情報を見ながら早めに動く

台風は地震と違い、ある程度前から接近が予想できます。だからこそ、早めに動ける災害です。気象庁の台風情報、自治体の防災情報、ハザードマップ、避難情報を確認し、暴風や大雨が強まる前に準備を終えることが重要です。

気象庁も、災害への備えとして、非常用品や避難場所・避難経路の確認を事前に行うことを呼びかけています。台風の備えは「雨が強くなってから」ではなく、「まだ外が安全なうち」に終わらせるのが基本です。

台風前に食べ物や水、ランタンを家庭で備えている様子

台風に備えて買い物する食べ物リスト

そのまま食べられる食品を優先する

台風時の食べ物は、停電や断水が起こっても食べられるものを中心に選びます。調理が必要な食品ばかりだと、電気やガス、水が使えないときに困ります。まずは開封してすぐ食べられるものを用意しましょう。

  • 缶詰
  • レトルト食品
  • 保存パン
  • クラッカー
  • 栄養補助食品
  • ゼリー飲料
  • ナッツやドライフルーツ
  • 魚肉ソーセージ
  • 羊かんやチョコレート

台風の備えとして買い物をするときは、「空腹を満たせるか」だけでなく、「停電しても食べられるか」「片付けが簡単か」「子どもや高齢者も食べやすいか」を考えると実用的です。

主食・おかず・汁物を分けて用意する

保存食をそろえるときは、主食だけに偏らないようにしましょう。カップ麺やパックごはんだけでは、飽きや栄養の偏りが出やすくなります。主食、おかず、汁物を分けて用意すると、停電中でも食事らしい形にしやすくなります。

種類 備蓄しやすい食品 ポイント
主食 パックごはん、アルファ米、保存パン、クラッカー、乾麺 水や加熱が必要か確認する
おかず 魚缶、肉缶、レトルトカレー、丼の具、惣菜缶 常温保存できるものを選ぶ
汁物 インスタント味噌汁、スープ、フリーズドライ食品 温かいものがあると安心感がある
補助食 ゼリー飲料、栄養バー、ナッツ、羊かん 避難時や食欲がないときに便利

子ども・高齢者・持病がある人の食事も忘れない

家庭に乳幼児、高齢者、食物アレルギーがある人、持病で食事制限がある人がいる場合、一般的な保存食だけでは足りないことがあります。離乳食、やわらかい食品、減塩食品、アレルギー対応食品、とろみ剤、経口補水液など、家族に合わせて用意しておきましょう。

台風の直前に特殊な食品を探すのは難しい場合があります。普段から食べ慣れているものを少し多めに買い、賞味期限を見ながら入れ替えるローリングストックが向いています。

台風による停電に備えてポータブル電源やカセットコンロを準備している様子

台風の備蓄におすすめの保存食

レトルト食品は台風備蓄の中心にしやすい

レトルト食品は、常温で保存できるものが多く、カレー、シチュー、丼の具、パスタソース、煮物、スープなど種類も豊富です。湯せんや電子レンジ調理が基本の商品もありますが、非常時はそのまま食べられるものもあります。購入時には「温めなくても食べられるか」を確認しておくと安心です。

オール電化住宅の場合、停電時に電子レンジやIHが使えない可能性があります。カセットコンロを用意していれば湯せんできますが、ガスボンベの備蓄も必要です。レトルトを買うだけでなく、どう温めるかまでセットで考えましょう。

缶詰は水や火を使わず食べやすい

缶詰は台風の保存食として非常に頼りになります。魚、肉、豆、野菜、果物などを組み合わせると、栄養の偏りを抑えやすくなります。プルトップ式なら缶切りが不要ですが、すべてがプルトップとは限りません。念のため缶切りも備えておきましょう。

味が濃い缶詰はごはんやパンと合わせやすい一方、喉が渇きやすいことがあります。飲料水の備蓄とセットで考えることが大切です。

アルファ米や保存パンは主食として便利

アルファ米は長期保存しやすく、水やお湯を注いで食べられる防災向けの主食です。白米だけでなく、わかめごはん、五目ごはん、チキンライス、ドライカレーなど味の種類もあります。台風で停電しても、水があれば食べられる商品を選ぶと使いやすくなります。

保存パンやクラッカーは、開けてすぐ食べられる点が強みです。朝食や小腹が空いたとき、避難前後の軽食にも向いています。ただし乾いた食品は水分が必要になりやすいため、水や飲み物も忘れずに備えましょう。

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子

台風時の食べ物は何日分備えるべき?

最低3日分、できれば1週間分を目安にする

台風では、道路の冠水、土砂災害、停電、物流の乱れなどにより、数日間買い物がしづらくなることがあります。まずは最低3日分を目安にし、できれば1週間分の食べ物と水を備えておくと安心です。

3日分というと多く感じるかもしれませんが、普段食べているレトルト、缶詰、パックごはん、乾麺、スープ、飲み物を少し多めに置くだけでもかなり近づきます。特別な防災食品だけでそろえる必要はありません。

水は1人1日3リットルが目安

飲料水は、1人1日3リットルを目安にします。これは飲む水だけでなく、調理に使う水も含めた考え方です。たとえば4人家族で3日分なら、3リットル×4人×3日で36リットルが目安になります。

ペットボトルの水は2リットルだけでなく、500mlも用意しておくと、避難時や枕元、車内への持ち出しに便利です。台風前に慌てて買うのではなく、普段から少しずつストックしておきましょう。

家族人数別の備蓄量の考え方

人数 3日分の水の目安 食べ物の考え方
1人暮らし 約9リットル 主食9食分に加え、缶詰・レトルト・軽食を用意
2人暮らし 約18リットル 同じ食品ばかりにせず、味の違う保存食を組み合わせる
4人家族 約36リットル 子ども用、高齢者用、アレルギー対応など個別事情を反映

水や食べ物は、収納場所の問題もあります。台所だけに置けない場合は、玄関収納、押し入れ、廊下収納、寝室などに分散して保管すると現実的です。ただし、どこに置いたか家族で共有しておきましょう。

台風による停電に備えてポータブル電源やカセットコンロを準備している様子

オール電化住宅の台風対策

停電すると調理・給湯・冷暖房に影響する

オール電化住宅では、台風による停電が起きると、IHクッキングヒーター、電子レンジ、電気ポット、エコキュート、エアコン、照明、給湯などに影響が出ます。普段は便利な設備も、停電時には使えない前提で備える必要があります。

特に「温かい食事が作れない」「スマホが充電できない」「冷蔵庫の食品が傷む」「夏は暑さ対策が難しい」という問題が起こりやすくなります。オール電化の台風備えは、停電時の熱源、電源、暑さ寒さ対策をセットで考えましょう。

カセットコンロとガスボンベを用意する

オール電化住宅で台風に備えるなら、カセットコンロは優先度の高い防災用品です。レトルト食品の湯せん、インスタント食品のお湯、温かい飲み物、簡単な調理に使えます。停電時でも温かいものを食べられるだけで、安心感は大きく変わります。

ただし、カセットコンロだけでは使えません。ガスボンベの本数も必要です。使用期限や保管場所を確認し、直射日光や高温を避けて保管しましょう。室内で使う場合は換気に注意し、メーカーの使用方法を守ることが大切です。

モバイルバッテリーとポータブル電源を準備する

台風時、スマホは情報収集、安否確認、避難情報の確認、ライト、ラジオ代わりとして重要です。停電すると充電できなくなるため、モバイルバッテリーは必ず準備しておきたいものです。

家族の人数が多い場合や、停電が長引く地域では、ポータブル電源も選択肢になります。スマホ、タブレット、扇風機、小型ライト、電気毛布などに使える機種もありますが、容量や出力によって使える家電は変わります。購入時は「何を何時間使いたいか」を基準に選びましょう。

冷蔵庫・冷凍庫の停電対策

台風前は冷蔵庫の整理も大切です。停電すると冷蔵庫の温度が上がり、食品が傷みやすくなります。台風接近前には、傷みやすい食品を早めに食べ、冷凍庫には保冷剤や凍らせたペットボトルを入れておくと保冷力を高めやすくなります。

停電中は冷蔵庫の開閉をできるだけ減らしましょう。何度も開けると冷気が逃げます。必要なものはまとめて取り出し、保冷バッグやクーラーボックスも活用すると便利です。

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子

台風前にやるべきベランダ対策

物干し竿・植木鉢・サンダルは室内へ

台風のベランダ対策で最初に行うべきことは、飛ばされるものをなくすことです。物干し竿、ハンガー、洗濯ばさみ、植木鉢、プランター、サンダル、ゴミ箱、掃除道具、収納ボックスなどは、強風で飛ばされる危険があります。

軽い物でも、強風で飛ぶと窓ガラスを割ったり、近隣の住宅や通行人に被害を与えたりする可能性があります。台風前には「外に置いてあるものはすべて飛ぶかもしれない」と考え、できるだけ室内に入れましょう。

排水口を掃除して水が流れるようにする

ベランダの排水口に落ち葉、土、ゴミ、髪の毛などが詰まっていると、台風の大雨で水が流れにくくなります。排水が追いつかないと、ベランダに水がたまり、室内への浸水につながることがあります。

台風前には、排水口まわりを掃除し、水が流れる状態にしておきましょう。マンションの場合、ベランダの排水は隣戸とつながっていることもあります。自宅だけでなく、共用部分としての意識も大切です。

室外機まわりも確認する

エアコンの室外機の周囲に物を置いている場合は、台風前に片付けます。室外機そのものを無理に覆ったり、排気を妨げたりするのは避けましょう。強風で飛びそうなカバーや軽い台がある場合は、外すか固定します。

ベランダ収納やラックも、風を受けやすい形状だと危険です。中身が軽いと倒れたり動いたりしやすいため、可能なら室内へ移動し、難しい場合は管理規約や安全面を確認したうえで対策をしましょう。

台風前に食べ物や水、ランタンを家庭で備えている様子

台風の窓対策と養生テープの使い方

養生テープは「割れにくくするもの」ではない

台風対策として養生テープを窓に貼る方法はよく知られています。ただし、養生テープは窓ガラスそのものを強くするものではありません。飛来物が当たればガラスが割れることはあります。養生テープは、万一割れたときの飛散を多少抑えるための補助的な対策と考えましょう。

「養生テープを貼ったから安心」と考えるのは危険です。雨戸やシャッターがある家は閉める、飛散防止フィルムを検討する、厚手のカーテンを閉める、窓の近くで寝ない、窓際に物を置かない、といった対策を組み合わせることが重要です。

養生テープを貼るなら早めに準備する

台風が近づくと養生テープは売り切れやすい商品です。必要な家庭は、台風シーズン前に用意しておくと安心です。貼る場合は、ガラス面を軽く拭き、テープがはがれにくい状態にしてから貼ります。

ただし、窓の種類やフィルム、コーティングによっては、テープをはがす際に跡が残ることがあります。長期間貼りっぱなしにせず、台風通過後は早めにはがしましょう。賃貸住宅では、原状回復の観点からも注意が必要です。

飛来物を減らすことが窓対策の第一歩

窓ガラスが割れる原因の多くは、強風そのものだけでなく、飛ばされた物が当たることです。自宅のベランダや庭にある物を片付けることは、自宅の窓を守るだけでなく、近隣の被害を防ぐことにもつながります。

養生テープ、飛散防止フィルム、カーテン、雨戸、シャッターは、あくまで最後の防御です。まずは飛ぶものをなくす、屋外のものを固定する、家の周りを確認することから始めましょう。

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子

台風前に家の外で確認すること

庭・玄関まわりの飛びやすい物を片付ける

戸建てでは、庭や玄関まわりの確認も必要です。植木鉢、園芸用品、傘立て、ほうき、ちりとり、バケツ、自転車、子どもの遊具、看板、宅配ボックスの軽い部品など、風で動くものは室内や物置に入れます。

自転車は倒しておく、複数台をまとめる、風の影響を受けにくい場所に移動するなどの対策をします。カバーをかけた自転車は風を受けやすくなることがあるため、台風前には外すことも検討しましょう。

側溝・雨どい・排水まわりを確認する

台風では短時間に強い雨が降るため、排水が追いつかないと浸水リスクが高まります。家の前の側溝、排水口、雨どいに落ち葉や泥が詰まっていないか確認しましょう。

雨どいの高い場所や屋根の点検は、台風直前に無理をして行うと危険です。日頃から点検し、破損や詰まりがあれば早めに修理しておくことが大切です。すでに風雨が強いときは、屋外作業をしないでください。

車の置き場所も考える

低い土地や川の近く、アンダーパス周辺、浸水想定区域では、台風時に車が水につかる危険があります。ハザードマップを確認し、必要に応じて高い場所の駐車場へ移動することも考えましょう。

ただし、暴風雨の中での車移動は危険です。冠水した道路は深さが分かりにくく、車が動かなくなることがあります。車の移動は、雨や風が強くなる前に行うことが前提です。

台風避難に備えて非常持ち出し袋や雨具を準備している様子

台風前に家の中で準備すること

スマホ・モバイルバッテリーを満充電にする

台風前には、スマホ、モバイルバッテリー、ポータブル電源、充電式ライト、ラジオなどを満充電にしておきます。停電が始まってからでは遅いため、台風接近の前日から意識して充電しておきましょう。

家族全員のスマホを充電できるだけのケーブルも必要です。USB-C、Lightning、microUSBなど、端子が混在している家庭では、ケーブル不足が起こりやすくなります。充電器本体だけでなく、ケーブルも確認しましょう。

浴槽に水をためる

断水に備えて、浴槽に水をためておくと生活用水として使えます。トイレを流す、掃除をする、手を洗うなど、飲み水以外にも水は必要です。ただし、小さな子どもがいる家庭では転落事故に注意し、浴室の扉を閉めるなど安全管理を徹底してください。

飲料水と生活用水は分けて考えましょう。浴槽の水は飲用には向きません。飲む水はペットボトルや保存水として別に用意します。

冷蔵庫の中身を整理する

停電に備えて、台風前には冷蔵庫の中身を整理します。傷みやすい生鮮食品は早めに食べ、冷凍できるものは冷凍庫へ移します。冷凍庫はある程度詰まっている方が温度を保ちやすいため、保冷剤や凍らせたペットボトルを入れておくと役立ちます。

停電時に先に食べるもの、常温保存できるもの、避難時に持ち出すものを分けて考えておくと、慌てずに行動できます。

台風による停電に備えてポータブル電源やカセットコンロを準備している様子

台風の避難準備と持ち物リスト

避難は「必要になってから準備」では遅い

台風では、雨風が強くなってから避難しようとすると危険です。暗い夜、冠水した道路、強風、土砂災害の危険がある中で移動することになります。避難が必要な地域に住んでいる場合は、早めに持ち物をまとめ、避難場所と経路を確認しておきましょう。

避難するかどうかは、自治体の避難情報、ハザードマップ、自宅の立地、家族構成によって変わります。特に高齢者、乳幼児、障害がある人、妊娠中の人、ペットがいる家庭は、移動に時間がかかるため早めの判断が必要です。

台風避難の持ち物リスト

  • 飲料水
  • そのまま食べられる食品
  • 常備薬・お薬手帳
  • 健康保険証や身分証のコピー
  • 現金
  • スマホ・充電器・モバイルバッテリー
  • 懐中電灯・ヘッドライト
  • 携帯ラジオ
  • マスク・ウェットティッシュ・除菌用品
  • タオル・着替え・下着
  • 雨具
  • 簡易トイレ
  • ビニール袋・ゴミ袋
  • 子ども用品・介護用品・ペット用品

持ち出し袋は重すぎると避難の妨げになります。あれもこれも詰めるより、「命を守るために最初に必要なもの」を優先しましょう。水や食べ物を多く持ち出せない場合は、自宅備蓄と避難用の持ち出し品を分けて用意すると現実的です。

避難経路は昼のうちに確認する

避難場所を知っていても、実際の道が安全とは限りません。川沿い、低い道路、アンダーパス、崖の近く、冠水しやすい場所を通る経路は避ける必要があります。ハザードマップで自宅周辺のリスクを確認し、複数の経路を考えておきましょう。

夜間や大雨の中で初めて避難経路を探すのは危険です。台風が来る前の明るい時間帯に、家族で避難場所と道順を確認しておくと安心です。

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子

台風で避難するタイミングの考え方

ハザードマップで自宅のリスクを知る

台風時に避難が必要かどうかは、住んでいる場所によって大きく違います。洪水、内水氾濫、高潮、土砂災害の危険がある地域では、早めの避難が必要になることがあります。まずは自治体のハザードマップで、自宅がどの区域に入っているかを確認しましょう。

マンションの上階など、自宅にとどまる方が安全なケースもあります。一方で、土砂災害警戒区域や浸水深が深い区域では、建物内にいるだけでは危険な場合があります。自宅の条件を具体的に見ることが重要です。

高齢者等避難の段階で動ける準備をする

避難情報が出たときにすぐ動けるよう、持ち出し袋、靴、雨具、スマホ、薬、貴重品をまとめておきます。高齢者や小さな子どもがいる家庭は、避難に時間がかかるため、早めに行動することが大切です。

「まだ大丈夫」と思っているうちに雨風が強くなり、外に出る方が危険になることがあります。避難は、危険を感じてからではなく、危険が高まる前に行うものと考えましょう。

在宅避難の準備も同時に進める

台風時は必ず避難所へ行けばよいというわけではありません。自宅が安全な場所にあり、建物に危険がなく、浸水や土砂災害のリスクが低い場合は、在宅避難が適していることもあります。

在宅避難では、食べ物、水、トイレ、停電対策、暑さ寒さ対策、情報収集手段が必要です。避難所へ行く準備と、自宅にとどまる準備の両方を考えておくと、状況に応じて判断しやすくなります。

台風による停電に備えてポータブル電源やカセットコンロを準備している様子

台風時に買い物で失敗しないコツ

直前に買うものと普段から備えるものを分ける

台風前の買い物では、水、パン、カップ麺、レトルト、電池などが集中して売り切れることがあります。そのため、長期保存できるものは普段から備え、直前には生鮮食品の調整や不足分の買い足しにとどめるのが理想です。

普段から備えるものは、保存水、缶詰、レトルト、アルファ米、保存パン、簡易トイレ、電池、ライト、モバイルバッテリーなどです。直前に確認するものは、冷蔵庫の中身、パンや果物、飲み物、常備薬、燃料、ペット用品などです。

冷蔵・冷凍食品に偏らない

台風前に食料を買い込むとき、冷蔵や冷凍食品ばかりを買うと、停電時に困ります。冷蔵庫が使えなくなると食品が傷みやすく、調理にも電気が必要な場合があります。

常温保存できる食品を中心にし、冷蔵品は早めに食べ切れる量に抑えましょう。冷凍食品を買う場合は、停電時の保冷方法や調理方法も考えておく必要があります。

水・食べ物・トイレをセットで考える

台風備えでは、食べ物に意識が向きやすい一方で、水やトイレの準備が抜けることがあります。しかし、断水や停電が起きると、トイレが使いにくくなる場合があります。簡易トイレ、凝固剤、ゴミ袋、ウェットティッシュ、消臭袋なども備えておきましょう。

「食べる」「飲む」「排泄する」はセットです。保存食だけでなく、生活を続けるための用品も同時に準備することが、実際に役立つ台風対策になります。

台風前に食べ物や水、ランタンを家庭で備えている様子

台風備えチェックリスト

食べ物・水のチェック

  • 飲料水は人数分あるか
  • 常温保存できる主食はあるか
  • 缶詰やレトルトのおかずはあるか
  • 温めなくても食べられる食品はあるか
  • 子ども・高齢者・アレルギー対応食品はあるか
  • 缶切り、割り箸、紙皿、ラップはあるか

停電対策のチェック

  • スマホは充電したか
  • モバイルバッテリーは満充電か
  • 懐中電灯やランタンは点灯するか
  • 電池の予備はあるか
  • カセットコンロとガスボンベはあるか
  • ポータブル電源の残量は確認したか

家まわりのチェック

  • ベランダの物を室内に入れたか
  • 物干し竿を下ろしたか
  • 植木鉢やプランターを片付けたか
  • 排水口を掃除したか
  • 雨戸やシャッターを閉めたか
  • 窓際の物を移動したか

避難準備のチェック

  • ハザードマップを確認したか
  • 避難場所と避難経路を確認したか
  • 非常持ち出し袋を用意したか
  • 常備薬やお薬手帳を入れたか
  • 家族の連絡方法を決めたか
  • ペット用品や子ども用品を準備したか

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子

台風対策でよくある失敗

食べ物だけ買って水を忘れる

台風前の買い物では食べ物に目が行きがちですが、水が不足すると生活全体が困ります。飲む水、調理用の水、生活用水を分けて考え、飲料水は必ず人数分を確保しましょう。

オール電化なのに熱源を用意していない

オール電化住宅では、停電時に調理手段がなくなることがあります。レトルトやパックごはんを買っていても、温められないと食べづらい場合があります。カセットコンロや温め不要の食品を組み合わせて備えましょう。

ベランダの物を出したままにする

ベランダのサンダルやハンガー程度なら大丈夫と思っていても、台風の風では飛ばされることがあります。小さな物でも窓ガラスや人に当たれば危険です。台風前にはベランダを空にするくらいの意識で片付けましょう。

養生テープだけで安心してしまう

養生テープは補助的な対策です。窓ガラスを強化するものではありません。雨戸、シャッター、飛散防止フィルム、カーテン、屋外の片付け、窓から離れて過ごすことを組み合わせましょう。

避難場所を確認していない

避難が必要になったとき、どこへ行くか分からない状態では判断が遅れます。台風が来る前に、避難所、親戚宅、知人宅、ホテルなど、複数の避難先を考えておくと安心です。

台風前に食べ物や水、ランタンを家庭で備えている様子

よくある質問

台風に備えて食べ物は何を買えばいいですか?

常温保存でき、停電しても食べやすいものを中心に選びます。缶詰、レトルト食品、アルファ米、保存パン、クラッカー、ゼリー飲料、栄養補助食品、インスタント味噌汁などが候補です。家族が普段から食べ慣れているものを選ぶと、非常時にも食べやすくなります。

台風の備蓄は何日分必要ですか?

まずは最低3日分、できれば1週間分を目安にします。台風後に停電や物流の乱れが続くこともあるため、数日間買い物に行けなくても生活できる量を考えておきましょう。

オール電化の家は台風前に何を準備すべきですか?

停電でIHや電子レンジが使えない場合に備え、カセットコンロ、ガスボンベ、温めなくても食べられる食品、モバイルバッテリー、ポータブル電源、ランタンなどを準備します。冷蔵庫・冷凍庫の保冷対策も大切です。

台風前にベランダでやることは何ですか?

物干し竿、ハンガー、植木鉢、サンダル、ゴミ箱、掃除道具などを室内に入れます。排水口を掃除し、水が流れる状態にしておくことも重要です。マンションでは近隣への影響も考え、飛ばされるものを残さないようにしましょう。

養生テープは台風対策になりますか?

養生テープは、万一ガラスが割れたときの飛散を少し抑える補助にはなりますが、ガラスを割れにくくするものではありません。雨戸やシャッター、飛散防止フィルム、カーテン、屋外の片付けと組み合わせて使いましょう。

台風で避難するときの持ち物は?

飲料水、食べ物、常備薬、お薬手帳、身分証、現金、スマホ、充電器、モバイルバッテリー、ライト、雨具、着替え、タオル、マスク、ウェットティッシュ、簡易トイレなどを用意します。家族構成に応じて、子ども用品、介護用品、ペット用品も追加しましょう。

台風避難に備えて非常持ち出し袋や雨具を準備している様子

まとめ:台風の備えは食べ物・停電・ベランダ・避難準備をセットで考える

台風の備えは、食べ物を買うだけでは完了しません。保存食と飲料水、停電時の充電や調理、オール電化住宅の熱源、ベランダや窓の対策、避難場所と持ち物の確認まで、複数の準備を組み合わせることが大切です。

特に台風は、接近前に準備できる災害です。天気が荒れてから慌てるのではなく、普段から備蓄を整え、台風情報が出たら早めに家の外と中を確認しましょう。食べ物、水、ライト、充電、カセットコンロ、養生テープ、避難用の持ち物を家族で共有しておけば、いざというときの不安を大きく減らせます。

完璧な備えを一度にそろえる必要はありません。まずは水と食べ物を3日分、次に停電対策、次にベランダと窓、最後に避難準備というように、できるところから進めていきましょう。台風対策は、特別なことではなく、日々の暮らしを少し強くしておくための準備です。

台風前にベランダの物を室内へ移して窓まわりを整えている様子